2012 Fiscal Year Research-status Report
血管内皮細胞由来EMPの生物活性の解析および産生血管内皮細胞の解明
Project/Area Number |
24659112
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
山本 誠士 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (10456361)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 血管内皮細胞 / EMP / 炎症 |
Research Abstract |
これまでに我々は、マウス全身炎症モデルで、細胞炎症シグナリングカスケードで主要な役割を果たす分子であるNFκB、FADDに対するsiRNA等を用いた遺伝子治療が有効であることを明らかにしてきた。しかしながら、炎症を遷延化させる機構すべてが明らかになったわけではなく、炎症遷延化に影響を与える新規炎症カスケード作用物質が存在する可能性を考えた。Endothelial microparticles (EMP)は、炎症性疾患に伴い血中に増加することが報告されている血管内皮細胞由来の小胞である。本研究では、炎症惹起モデルにおけるEMP含有miRNAの組成変化の詳細な解析とともに、ターゲット細胞への作用を解明することを目的として研究を行った。これまでに、EMPの効率の良い産生系を確立し、再現性、定量性が高い実験系であることを確認してきた。また、EMP中のmiRNAをターゲットとし、血管内皮細胞の炎症の強度に依存して特異的に発現上昇するmiRNAを数種類同定することに成功した。これらのmiRNAがターゲットとする細胞およびmRNAがなんであるかが今後の解析の焦点であり、siRNAまたはmiRNA mimicを用いたノックダウンによる詳細な解析に着手しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
In vitroでの評価系の確立と評価の開始ができたため、miRNAの機能解析が進行中であるため、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
新規性の高いEMPの産生系を確立し、再現性、定量性が高い実験系であることを確認してきた。また、炎症の強度に依存しEMPの量と包含されるmiRNAの組成が変化することが明らかとなった。今後の研究課題は、同定したmiRNAがターゲットとする細胞およびmRNAがどのようなものであるかを明らかにすることであり、siRNAまたはmiRNA mimicを用いたノックダウンによる詳細な解析により明らかにする予定としている。本研究はおおむね順調に進行しており、研究計画通り進捗の予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし。
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[Journal Article] Identification of innate IL-5-producing cells and their role in lung eosinophil regulation and antitumor immunity2012
Author(s)
Ikutani M, Yanagibashi T, Ogasawara M, Tsuneyama K, Yamamoto S, Hattori Y, Kouro T, Itakura A, Nagai Y, Takaki S, Takatsu K
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Journal Title
J Immunol
Volume: 188
Pages: 703-713
Peer Reviewed
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