2013 Fiscal Year Annual Research Report
長鎖ノンコーディングRNAを標的とした新たな癌治療薬の創成
Project/Area Number |
24659130
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
北川 雅敏 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50294971)
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Keywords | ノンコーディングRNA / 癌抑制遺伝子 / INK4 locus |
Research Abstract |
[目的、背景] 近年、細胞は多様な長鎖非コードRNA(long noncoding RNA; lncRNA)を発現していることが判明した。lncRNAの種類、機能については未知の部分が多いが、エピジェネティックな遺伝子発現制御に重要な事がわかってきた。我々は癌抑制遺伝子であるCDKインヒビターp15/16遺伝子のポリコーム(PRC)を介したエピジェネティックな発現調節機構を明らかにし、p15/16の転写を抑制して細胞増殖を正に制御するlncRNA ANRILを発見した。本研究においてはANRIL等癌化や癌の進展に関与するlncRNAの分子標的としての選定と定量およびアッセイ法の開発を目的とする。H24年度はPRC2の構成成分であるSUZ12とANRILの結合を解析するRNA immunoprecipitation 法のセットアップと条件を確立した。H25年度は癌の分子標的として適当なlncRNAを選定することを目標とした。 [方法、結果] H25年度は癌の分子標的として適当なlncRNAを選定するため、癌との関連が示唆されているANRILを含む既知の15種類のlncRNA (ANRIL、PCAT1、 PANDA、PR antisense、PSF interacting RNA、 GASS、lincRNA-p21、E2F4 antisense、MALAT1、HOTAIR、HULC、αHIF、Tie-1AS、PCGEM-1、UCA1-1)に注目し、特異的プライマーをデザインして、RT-PCRによる細胞内発現量の定量法を確立した。この定量アッセイを用いて肝がん培養細胞を用い、発がんシグナルによるこれらのlncRNAの発現変動を調べた。しかしながら有意に発現が変動するlncRNAはなかった。今後は正常細胞を用いて癌化シグナルを付与するモデル系でこれらのlncRNAの解析を行ない、分子標的を探索する必要がある。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Interaction between RB protein and NuMA is required for proper alignment of spindle microtubules2014
Author(s)
Uchida, C., Hattori, T., Takahashi, H., Yamamoto, N., Kitagawa, M. and Taya, Y.
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Journal Title
Genes Cells
Volume: 19
Pages: 89-96
DOI
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[Journal Article] YB1 binds to and represses the p16 tumor suppressor gene2013
Author(s)
Kotake, Y., Ozawa, Y., Harada, M., Kitagawa, K., Niida, H., Morita, Y., Tanaka, K., Suda, T. and Kitagawa, M.
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Journal Title
Genes Cells
Volume: 18
Pages: 999-1006
DOI
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