2013 Fiscal Year Annual Research Report
ホモ変異体ES細胞バンクを用いた奇形腫形成を起こさない変異体の単離と解析
Project/Area Number |
24659180
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉村 康秀 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60263307)
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Keywords | 再生医療 / テラトーマ / lincRNA |
Research Abstract |
我々はマウスES細胞において60merのバーコードを2セット有するホモ変異体ライブラリーを作製した。平成24年度に、定量性に関し次世代シークエンサーを用いたバーコードのリード数の解析において細胞の増殖能を反映した結果を得る事ができ、系の定量性を確認した。定量性の検定を行う間にも、新たなバーコードラベルした変異体の作製を行いライブラリーの充実化を行った。 平成25年度は、まずはこのライブラリーを用いたin vitroの実験系において、紫外線や酸化損傷に対する感受性に関して検定を行いライブラリーの有効性を検証した。ライブラリー中にはDNA損傷に関与する変異体が含まれていたため、ライブラリーの検証を行うには紫外線や酸化損傷に対する感受性が適当であると考えられた。ライブラリーに対し損傷を与えて適当な期間培養した後に、ゲノムDNAを抽出し次世代シークエンサーのリード数で残存する細胞数を検出した。その結果、特に酸化損傷において複数のlincRNAを有する細胞が残存していた。これらのlincRNAは酸化損傷に対して何らかの機能を持っている事が示唆された。我々は、分化実験においてライブラリー中に中胚葉分化が阻害される変異体を見出しており、今後これをマーカーとしてin vivoにおけるテラトーマ形成による分化を起こさない変異体の解析に繋げてゆく。
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