2013 Fiscal Year Annual Research Report
老化に伴う疾患の発症及び進行を抑制する物質の単離とその作用機序の解明
Project/Area Number |
24659181
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
千葉 卓哉 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (40336152)
|
Keywords | 老化 / 機能性食品 / 生活習慣病 / 高脂血症 / カロリー制限 / 遺伝子組換えマウス / シグナル伝達 / 核内受容体 |
Research Abstract |
老化に伴って発症頻度が亢進する疾患に対する予防・治療効果をもつ物質を探索するレポーターアッセイ系の構築とそのシステムをもちいた候補物質のスクリーニング、および作用機序に関する解析を行った。培養細胞をもちいたin vitro系においては、高脂血症に対する治療薬、およびその標的分子である核内受容体の活性化物質等をもちいてレポーターの発現を解析したところ、樹立した細胞がこれらの薬剤に応答してレポーター活性が上昇する可能性が示唆された。遺伝子組換えマウスをもちいたin vivo系においては、自由摂食およびカロリー制限下でのレポーターの発現を解析したところ、カロリー制限を行ったマウスでは、導入されたレポーター遺伝子の発現活性が、自由摂食群のそれと比較して有意に上昇することが明らかとなった。次に高脂血症等の治療薬、および既存の機能性食品成分を餌に混ぜて投与した遺伝子組換えマウスにおけるレポーター活性を確認したところ、一部の成分においてレポーターの活性化が確認された。このレポーターの活性化と、酸化ストレスに対する抵抗性に正の相関が見られ、確立した実験系がin vitroおよびin vivoにおいて老化疾患を改善する物質の探索に利用可能であることが示唆された。細胞内シグナル伝達系の解析により、ストレス誘導後の心筋細胞の機能維持に重要な分子の発現が、機能性成分の投与、およびカロリー制限において維持されており、このことがストレス耐性と関連していることが示唆された。これらの成果を踏まえ、抗老化物質に対する応答性をさらに高めたレポーターコンストラクトを構築し、in vitroにおけるスクリーニング系の開発を行うとともに、2つの異なるレポーター系を導入した細胞およびマウスの開発に着手した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Journal Article] A key role for neuropeptide Y in lifespan extension and cancer suppression via dietary restriction2014
Author(s)
Chiba T, Tamashiro Y, Park D, Kusudo T, Fujie R, Komatsu T, Kim SE, Park S, Hayashi H, Mori R, Yamashita H, Chung HY, Shimokawa I.
-
Journal Title
Sci Rep
Volume: 4
Pages: 4517
DOI
-
-
-
-
-