2013 Fiscal Year Research-status Report
常温備蓄型経口インフルエンザワクチンの開発基盤研究
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24659203
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
幸 義和 東京大学, 医科学研究所, 助教 (60345030)
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Keywords | ワクチン |
Research Abstract |
インフルエンザに対する備蓄型経口ワクチンを開発するために、ワクチンをコメに発現させることで常温長期安定性が証明されているコメ型ワクチン発現システムMucoRiceを用いて、マウスに適応させた季節性H1N1型インフルエンザウイルス(PR8)及び新型インフルエンザウイルスCalifornia/4/2009のHA1部分に、粘膜免疫誘導のモジュレーターであるコレラ毒素B鎖を結合させたキメラ分子CTB-HA1を高発現させた経口インフルエンザワクチンMucoRice-CTB-HA1を作出し、マウスにそれぞれ経口免疫および従来の注射免疫に加えた追加経口免疫を行い、粘膜免疫誘導効果、防御免疫効果、交差免疫等を試験することで、長期常温安定な経口インフルエンザワクチンの可能性を検討する。初年度はグルテリンやプロラミン13Kを抑制するiRNAカセットを内蔵するバイナリーベクターにプロラミンプロモーター支配下にあるPR8インフルエンザウイルスおよびCalifornia/4/2009新型インフルエンザウイルスのHA1遺伝子の医療用蛋白カセットを入したT-DNA遺伝子をアグロバクターで導入した、遺伝子組換えイネ(T0)を作出し、完熟種子(T1)得た。本年度はT1からスクリーニングをかけて、T2種子を得て、さらに動物実験用にT3種子できたところである。蛋白発現は、PR8または新型インフルエンザHA兎抗体及びCTB抗体を用いたウエスタンブロット確認した。本年度でマウスに経口免疫または皮下免疫して免疫応答を確認できる量が確保できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
亜型を考慮せず可能な多くの亜型に対応でき、乳児老年層にも投与可能な安全な粘膜ワクチンを長期間冷蔵保存不要で常備する戦略を考えている。このため当研究室で開発されたコメ発現システムを用いて、経口インフルエンザワクチンの開発を行う。流行株を予測す るのではなく可能性のあるすべての株のHA抗原を米型ワクチン(MucoRice)として常温で長期間備蓄して、必要時に経口投与で免疫または注射ワクチンの追加免疫として用いる戦略である。現行では、ほぼ順調に研究は進展し、コメ型インフルエンザ米の作出に成功し、第2世代T2でスクリーニングをかけ、高発現した個体を第3世代T3で育成し、マウスで実験できる量を確保することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、皮下での注射免疫を調べ、つぎに経口免疫単独による免疫誘導を調べる。経口免疫が可能なら画期的な成果で、各種亜型インフルエンザウイルスHAのMucoRice-CTB-HA1を作出することで、ワクチンは3年間保持可能なことから、可能な多くのインフルエンザウイルスワクチンを常備させることができる。ワクチン自体は現在東大医科研内で臨床試験用に開発中のMucoRice-CTB同様、GMP対応の年3回実施可能な完全閉鎖型水耕栽培で品質を確保した形で製造が可能である。製造には5か月の期間が必要であるが、毎年3年先の使用に対応する各亜種に対するワクチンの製造が可能となる。また経口免疫単独のほかに注射免疫後、ブーストとして経口免疫を行い、注射では誘導できない粘膜免疫を誘導することで,インフルエンザ亜型によらないワクチンの開発の可能性を調べる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
端数が生じました。 少額なので、次年度の足しにします。
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Research Products
(12 results)