2014 Fiscal Year Annual Research Report
常温備蓄型経口インフルエンザワクチンの開発基盤研究
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24659203
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
幸 義和 東京大学, 医科学研究所, 助教 (60345030)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
インフルエンザに対する備蓄型経口ワクチンを開発するために、ワクチンをコメに発現させることで常温長期安定性が証明されているコメ型ワクチン発現システムMucoRiceを用いて、マウスに適応させたインフルエンザウイルスのHA1部分に、粘膜免疫誘導のモジュレーターであるコレラ毒素B鎖を結合させたキメラ分子CTB-HA1を高発現させた経口インフルエンザワクチンMucoRice-CTB-HA1を作出し、まずマウスにそれぞれ経口免疫および注射免疫行い、粘膜免疫誘導効果、経口インフルエンザワクチンの可能性を検討した。初年度はバイナリーベクターにプロラミンプロモーター支配下にあるインフルエンザウイルスのHA1遺伝子の医療用蛋白カセットを導入したT-DNA遺伝子をアグロバクターで導入した、遺伝子組換えイネ(T0)を作出し、完熟種子(T1)得た。昨年度はT1からスクリーニングをかけて、T2種子を得て、さらに動物実験用にT3種子を作出を開始した。蛋白発現は、HA及びCTB抗体を用いたウエスタンブロット確認した。本年度は作出したT3種子を用いて、CTB-HA1-MucoRiceをマウスに経口免疫または皮下免疫して免疫応答を確認した。経口免疫でのCTB特異的血清IgG抗体は皮下に比して遜色のない免疫が誘導できた。更に経口免疫では皮下免疫では誘導されないCTB特異的粘膜IgA抗体が誘導できた。皮下免疫ではHA特異的血清IgG抗体は誘導できたが、経口免疫ではできなかった。このことからキメラ分子CTB-HA1はMucoRiceで発現できていると考えられ、今後、注射免疫に追加免疫を経口免疫で行う試験も検討することを考えている。
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Research Products
(10 results)