2013 Fiscal Year Annual Research Report
分子進化から予測される新規インターフェロン誘導経路
Project/Area Number |
24659214
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
瀬谷 司 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10301805)
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Keywords | 自然免疫 / パターン認識レセプター / インターフェロン |
Research Abstract |
サカナに発現する1型膜タンパク質でimmunoglobulin (Ig) superfamily の細胞質外ドメインとToll-IL-1 receptor family (TIR) の細胞質内ドメインを持つ2種類(Ig-TIR-A, Ig-TIR-B)のタンパク質をzebrafish のデータベースから抽出した。これらのprimer を設計しzebrafish のライブラリーから該当cDNAをクローニングした。定量PCRの結果、これらはエラと腸管で高発現し、polyI:C 誘導性であった。 2種のIg は3個同定でき、それらは他のIg superfamily 分子と25%以上の相同性を持つが、特に高い相同分子は無かった。類似のIg 分子としてSIGIRR様分子の報告があるが、マウスのSIGIRRとも相同性は30%以下であった。 Ig-TIR-Bはヒラメ細胞株に高発現させてもサカナインターフェロン(IFN)誘導(定量PCRで測定)を促進しなかった。マウスのRAW, L929などの細胞株に発現させてもtype I IFNの誘導は見られなかった。Ig-TIR-Aはヒラメ細胞株に高発現させてもIFN誘導は促進しなかったが、マウス細胞株RAW, ヒトTHP1などで多少のtype I IFN誘導の増加を観察した。この活性はTICAM-1 のoverexpression でも増加した。 KOマウスの細胞MEFを使った実験からTICAM-1-/-, TICAM-2-/-の細胞においてIg-TIR-Aの活性増加は見られなくなった。Ig-TIR-Aはアダプター分子とTIR同士の凝集をおこし、それによってIFNのプロモーター活性を上げていると推察された。サカナ細胞でこの活性を検証できていない、Igドメインのリガンドが何かも不明である、の2点から当初の「第3のIFN誘導経路」の可能性を検証できなかった。
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[Journal Article] Cleaved/associated TLR3 represents the primary form of the signaling receptor.2013
Author(s)
Toscano F, Estornes Y, Virard F, Garcia-Cattaneo A, Pierrot A, Vanbervliet B, Bonnin M, Ciancanelli MJ, Zhang SY, Funami K, Seya T, Matsumoto M, Pin JJ, Casanova JL, Renno T, Lebecque S.
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Journal Title
J Immunol.
Volume: 190(2)
Pages: 764-773
DOI
Peer Reviewed
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