2012 Fiscal Year Research-status Report
医療訴訟事例の専門職連携教育における教職員に対する能力開発教材活用可能性の検討
Project/Area Number |
24659233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小河 祥子 千葉大学, 看護学研究科, 講師 (50612199)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 専門職連携 / 医療訴訟 / 問題解決型教材 / 能力開発 |
Research Abstract |
平成24年度では、まず医療訴訟ベース及び裁判所データベースから、本研究が目指す「専門職連携」をテーマにした能力開発教材にふさわしいと思われる事例の検索・抽出作業から開始した。事例については、訴訟件数の多い外科、他科連携の重要な皮膚科・薬物障害・歯科、更に今後訴訟が増えると予測される臨床試験の分野に限定して、2000年~2011年(適した事例が少ない場合は、なるべく対象年に近いもの)の訴訟事例を対象に抽出を行った。現時点で、外科;2例、皮膚科;1例、歯科;3例、薬物障害;2例、臨床試験;1例を抽出した。平成25年度においても、症例検索は継続する。 一方で、訴訟事例をもとにした教材をどの様に使用するかについて、専門職者及び大学教員におけるワークショップを想定し、ワークシートの原案を作成した。本研究では「問題解決型教材」の開発を目指しているので、ワークシートが本研究の開発目的に即しているか、また、ワークシートと教材が学習目標や目的に合致しているかどうかについて検討・修正を行っているところである。 平成25年度では、これらの教材を実際に使用し、教材の評価とその効果を検証する。その結果については論文化等で公表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
事例の検索・抽出に予想以上に時間がかかった。これは教材候補となる事例が控訴・上告など複数回の審議が行われている場合、すべてを確認するのに時間を要したためである。また、なるべく新しい事例(現在の医療事情にあまり差異のない事例)を対象としているが、まだデータベースに反映されていないなど事例数が少ないことから、ある程度の年数を遡って事例を検索する作業にも時間を要した。しかしながら、この手順は事例を選択する上では必要な手間であり、今後も時間を要する作業になると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、前年度作成した教材の評価を行い、成果を論文化する。年度のできるだけ早い時期に教材の試作版を作成し、年度中盤以降に教材評価のため、研究代表者所属機関または他施設でワークショップを開催し、本研究開発の教材の試用とアンケート調査による評価を行う。その結果を論文化し、公表を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度では、教材を開発するための機材・資料等を入手するため、それらの購入が主な支出となった。平成25年度は、開発教材試用のための打ち合わせやワークショップ開催についての経費(旅費・賃借料等)、論文を発表するための校正や印刷への経費が主なものとなる。図書については、必要に応じて購入する予定である。
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