2013 Fiscal Year Research-status Report
羞恥的医行為を行うための日本人ティーチングアソシエイト養成の研究
Project/Area Number |
24659237
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
鈴木 利哉 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90216416)
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Keywords | 羞恥的医行為 / 婦人科内診 / 泌尿器科直腸診 / ティーチング・アソシエイト / 診療参加型臨床実習 / 内診診察用シミュレータ / 臨床スキル / コミュニケーションスキル |
Research Abstract |
国際基準を用いた医学教育分野別認証評価トライアルが始まり、わが国の医学部における診療参加型臨床実習の充実は喫緊の課題である。わが国では、診療参加型臨床実習において病棟や外来で羞恥的医行為を学生が実施するときには、患者が羞恥的医行為を行わせてくれることは稀であり、患者は嫌がり、拒否的ですらある。学生はやむをえず、また、指導教員もやむをえず、婦人科内診シミュレータや前立腺シミュレータを使用して、内診や前立腺・直腸診察を行っている。しかし、診療参加型臨床実習における学生の婦人科や泌尿器科に関連した臨床スキルを高めるためには、決してプラスティックのシミュレータを用いた実習だけでは十分とはいえない。 欧米では、男女のティーチング・アソシエイト(TA)とよばれる骨盤診察を学生にさせてくれるボランティアの模擬患者がおり、わが国においてはなじみがないが、わが国、とくに、新潟大学医学科においても、TA制度導入が可能であるかどうか、インターネットを活用して欧米の大学のTA制度についての調査を行った。平成26年度は欧米の大学を実地視察してTA制度の実情を調査し、新潟大学への導入が可能であるか詳細に調査する。 羞恥的医行為をさせてくれるTAの優れた点は、第1に実際の人体であること、第2に学生はTAの羞恥心を十分に考慮しなければならないので患者とのコミュニケーション力を格段に向上させることができる。 また、同時に、欧米の医学部が所有する高度な婦人科内診シミュレータを調査し、新潟大学へ導入することができるかどうか可能性を調査している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
羞恥的医行為を行わせてくれるティーチング・アソシエイト(TA)調査および高度の内診診察用シミュレータの調査はまだインターネットによる情報収集段階である。最終年度である平成26年度には、実際に欧米の医学部を視察し、TAと面談して意見交換を行い、TA育成のための制度(カンファレンスなど)と高度の内診診察シミュレータについて担当教員と意見交換を行い、実地調査する。その結果により、TA制度、高度内診シミュレータの新潟大学医学部への導入を図るとともに、全国の医学部へ欧米における羞恥的医行為教育について発信し、わが国の診療参加型臨床実習の充実に貢献する。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である平成26年度に欧米の医学部を視察し、TA育成のための制度(カンファレンスなど)と高度の内診診察シミュレータを実地調査する。その結果により新潟大学医学科へのTA制度や高度内診診察シミュレータ導入を図るとともに全国の医学部へ情報発信を行い、わが国の診療参加型臨床実習の充実に貢献する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
インターネットによる情報調査を行ったので、最終年度である平成26年度に繰り越した。 最終年度である平成26年度は欧米の医学部を複数訪問し、担当教員、ティーチングアソシエイトと意見交換を行う。 また、事業をまとめるため、4月から6月まで事務補佐員を雇用する予定である。
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