2013 Fiscal Year Research-status Report
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24659238
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
打出 喜義 金沢大学, 大学病院, 講師 (00168709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 真希 金沢大学, 保健学系, 助教 (60547181)
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Keywords | 中絶医療 / 比較研究 / オランダ |
Research Abstract |
研究課題「我が国と欧米の中絶医療実態の比較研究」の目的としては、(1)欧米の優れた中絶医療・ケアの辞令調査、(2)そうした医療・ケア導入の背景の学術的調査・研究、(3)我が国のリプロダクティブ・ヘルスの改善のための中絶医療変革とその方向性呈示であったが、平成25年度としては「オランダ」訪問を企画し、平成26年3月13日には、人工妊娠中絶に特化した「Abortion Clonic( Rutgershuis-Oost クリニック)」の Dr. Olga Loeber と看護師へのインタビューに加え施設内見学、翌14日には Dr. Evert Ketting 宅を訪問し、インタビューを行なった。 Dr. Olga Loeber はオランダ中絶医協会の前会長であり、Dr. Evert Ketting は前ナイメーヘン大学公衆衛生学部教授で、オランダを中心にヨーロッパの中絶・避妊・性行動について40年近く研究をされており「WHO」や「ユニセフ」のコンサルタントとして現在も活躍されているその道の権威であることから、両氏へのインタビューは、本研究課題の目的の(1)、(2)遂行の上で、大変有意義なものであった。 平成25年度の研究実施計画として、国内の中絶医療と中絶ケア実施に対する調査・研究のため、国内産科医療者のインタビュー、インターネット調査、研究会開催を予定していたが、主担当者の水野の産休のため、行なわれていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の76万円あまりの予算が執行されなかったが、これは、オランダへの訪問調査が主担当者の水野の妊娠・出産・産休で実施出来なかったからである。また、平成25年度研究実施計画として、国内の中絶医療と中絶ケア実施に対する調査・研究のため国内産科医療者のインタビュー、インターネット調査、研究会開催を予定していたが、これも、主担当者の水野の産休のため行なわれていない。 しかし、平成25年度は、上記オランダ訪問インタビューが行なわれることになり、当初の期待以上の成果が得られたと考えられたことから、本研究は概ね順調に進展しているものと考えた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、オランダ中絶医協会の前会長である Dr. Olga Loeber と、WHOやユニセフのコンサルタントとして、現在も活躍されている Dr. Evert Ketting のインタビュー内容の文字おこしを行い、欧米(オランダ)の中絶医療実態を、その歴史と性教育の実態も含めて紹介する予定である。 また、我が国の中絶医療の実態として、まず、我が国で実際に施行されている中絶方法につき、それが世界標準と比べて問題があることを指摘し、我が国の今後のあるべき中絶医療の実姿を「複数学会での公表」「論文にまとめる」などを通して「世論喚起」して行く予定である。 加えて、平成26年度には、当初の平成26年度研究実施計画である「複数学会での公表」「論文にまとめる」「世論喚起」を行なう予定としている
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
オランダの訪問・インタビューは、当初、3人を予定していたが、一人が病気のためにオランダ訪問が中止となり、その為に、次年度使用額が発生した。 「我が国と欧米の中絶医療実態の比較研究」として、当初、オランダとアメリカを予定していたが、交付決定額が予定より減額されたため、オランダのみの訪問となった。 今回54万円程の次年度使用額が発生したため、当初の予定通り、それをアメリカ訪問の費用に充てたいと考えている。
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