2013 Fiscal Year Annual Research Report
医師の思考過程に起因するインシデントの分析手法確立に関する研究
Project/Area Number |
24659251
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
根東 義明 日本大学, 医学部, 教授 (00221250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 哲司 日本大学, 医学部, 助教 (10344657)
渋谷 昭子 日本大学, 医学部, 助手 (20611619)
近藤 克幸 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30282180)
高橋 昌里 日本大学, 医学部, 教授 (60328755)
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Keywords | 医療インシデント / 思考過程 |
Research Abstract |
平成26年度は、研究計画の2年度目にあたり、初年度に詳細な検討を行った思考過程におけるインシデント因子の分析をさらに継続した。日本大学医学部附属病院の医療情報システムにおけるデータ構造との整合性については、研究遂行上の組織化において残念ながら多々の困難が生じたために実現することはできなかったが、一方で同院の病院情報システムを担当するITベンダーのソフトウェアの基本構造に関する研究代表者および分担者のこれまでの知識を最大限に活用することにより、とりわけ処方機能においては、その医学論理思考と物流論理思考のそれぞれの過程の時間軸的因子分析を実施した。 また、前年度に引き続いておこなった日本医療機能評価機構が運用する医療事故情報収集等事業データベースの解析の結果から、思考過程とそのインシデント分析に適切と思われる事例の抽出を進めることができ、そのうちの1事例について、時間軸視点からの思考行為段階分類を行うことができた。 具体的には、(1)思考課題選択過程、(2)論理展開過程、(3)決断過程、(4)次行為選択過程の4段階に思考過程を時系列因子化し、それぞれの過程におけるインシデント発生の可能性に関する検討を行うという論理整理である。 この理論に基づいて、医療現場の小児科医に対するアンケート調査を行うため、調査用紙の作成を行った。残念ながら、研究計画の遅れから、研究期間内にアンケート調査を完了し得ていないが、研究グループ内部においてはその実用性について検討を行い、第14回日本クリニカルパス学会学術集会および第8回医療の質・安全学会学術集会において、その研究成果をポスタープレゼンテーションにて発表した。
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Research Products
(2 results)