2013 Fiscal Year Research-status Report
細胞形態での診断が困難な転移性腫瘍に対する血液での革新的な核酸検査法の開発
Project/Area Number |
24659277
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Research Institution | Takarazuka University |
Principal Investigator |
巽 圭太 宝塚大学, 看護学部, 教授 (00222109)
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Keywords | 遺伝子増幅 |
Research Abstract |
本年度は、RT-LAMP法での高効率増幅系を可能とする機器を購入・設置し、ヒトのサイログロブリン、TSH受容体とβアクチン遺伝子についてRT-LAMP法用のプライマーの設計を開始すると共に、検証用cDNA作成の準備を行った。 LAMP法(Loop-mediated isothermal amplification法)は我が国で開発・実用化された遺伝子増幅法でPCRより簡便・迅速ながら増幅効率は比肩する。LAMP法は6箇所の塩基配列を認識するので2箇所のPCR法に比べてバックグラウンドが低いことも利点である。RT-LAMP法はその発展系で、逆転写酵素(RT; reverse transcriptase)を添加することにより1つのtube内でRNAから逆転写から遺伝子増幅までを1ステップで行いリアルタイムに定量を行う。これらの方法を活用して増幅に最も適したプライマーが得られれば検体にわずか10コピーの微量のmRNAであっても30から60分間で高感度に検出できる高感度の測定系が可能となる。このような高感度の測定系の存在を前提とすると、組織特異的な転写因子などの従来の測定系では測定感度が不十分であったり、腫瘍が悪性かの鑑別診断に役立つとは思われていなかったために計測されていなかった様々な遺伝子の発現レベルが解析可能となるものと考える。 さらに、 末梢血より抽出した上皮細胞成分や末梢血白血球で微量の遺伝子発現を高感度に検出するために新たなin situ RT-LAMP法の技術開発を行い、循環血液中の癌細胞の由来となる組織と分化レベルの判定を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成24年度に大阪大学から本学に赴任し、教育、学部運営に関わる時間が著増し、実験・研究に掛けられる時間が著減した為。本年度は学部委員会業務が新たに追加され、十分な研究時間が取れなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は赴任3年目となり、これまでの看護学部教育、看護学部運営の結果、教育、学部運営に関わる時間を減らし、実験・研究に掛けられる時間を増やせる予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度に大阪大学から本学に赴任し、教育、学部運営に関わる時間が著増し、実験・研究に掛けられる時間が著減した為。次年度は赴任3年目となり、これまでの看護学部教育、看護学部運営の結果、教育、学部運営に関わる時間を減らし、実験・研究に掛けられる時間を増やせる予定である。 実験・研究に必要な消耗品。研究報告書。
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