2014 Fiscal Year Annual Research Report
モルヒネ耐性発現における活性代謝物モルヒノンの役割解明
Project/Area Number |
24659289
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
成松 鎮雄 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (20113037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 順治 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (30332795)
埴岡 伸光 横浜薬科大学, 薬学部, 教授 (70228518) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ラット17β-HSD type 2 / ラット17β-HSD type 6 / モルヒネ / エピモルヒネ / モルヒノン / ドッキングシミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、17β-エストラジオールのエストロンへの変換反応を触媒する酵素、17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ (17β-HSD) のモルヒネからのモルヒノン生成反応への関与について検討した。すなわち、平成25年度にラット肝臓から cDNAをクローニングし昆虫細胞系に導入してタンパク質を発現させた、ラット17β-HSD type 2と type 6の2種類を酵素源、モルヒネあるいはそのジアステレオマーであるモルヒノンを基質、NAD+あるいは NADP+を補酵素として、モルヒノン生成の有無をHPLC並びにLC/MSにて検討した。その結果、ラット17β-HSD type 2はNAD+あるいはNADP+存在下にモルヒネをモルヒノンに酸化したが、type 6 ではモルヒノン生成が認められなかった。補酵素としての機能はNAD>NADPであった。一方、エピモルヒネを基質とした場合にはいずれの酵素、あるいは補酵素を用いた場合もモルヒノンは確認できなかった。さらNADHあるいはNADPHを補酵素として、両酵素によるモルヒノンの還元反応を調べたところ、NADH存在下にモルヒノンからモルヒネが生成したが、エピモルヒネは検出されなかった。またこの反応における補酵素の機能としてはNADH>NADPHであった。 続いて、この反応メカニズムを検討するために、ラット17β-HSD type 2 とモルヒネ及びモルヒノンとのドッキングシミュレーションを行った。すなわち、結晶化されたラット17β-HSD type 2がないことから、既に報告のあるNADP+を含むラット17β-HSD type 1結晶構造を鋳型に17β-HSD type 2のホモロジーモデルを構築し、その活性中心空洞にモルヒネあるいはモルヒノンをドッキングさせた。その結果、17β-HSD type 2に対するモルヒネとエピモルヒネの結合様式は同様であるが、ヒドロキシ基の配向性の違いが、大きな活性の差となって現れるものと推察された。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] ラット 17β-Hydroxysteroid dehydrogenase type 2 及び type 6によるMorphine及び Epimorphine の立体選択的代謝反応の速度論的解析2015
Author(s)
成松鎭雄, 松本考弘,上島将幹,増田和文,加藤久登, 齋藤啓太,片岡洋行,熊本卓哉, 舟橋達也, 田邊知孝, 喜多秀樹, 石田 隆, 山野 茂
Organizer
日本薬学会第135年会
Place of Presentation
神戸市
Year and Date
2015-03-26 – 2015-03-28
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[Presentation] ラット 17β-Hydroxysteroid dehydrogenase type 2による Morphine及び Epimorphine の立体選択的代謝反応の機構解明2015
Author(s)
増田和文, 加藤久登, 齋藤啓太, 片岡洋行, 熊本卓哉, 舟橋達也, 田邊知孝, 喜多秀樹, 石田 隆, 山野 茂, 松本考弘, 上島将幹, 成松鎭雄
Organizer
日本薬学会第135年会
Place of Presentation
神戸市
Year and Date
2015-03-26 – 2015-03-28