2013 Fiscal Year Research-status Report
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24659345
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
庄司 知隆 東北大学, 大学病院, 助教 (40360870)
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Keywords | 消化管内臓知覚 / 脳腸相関 / 脳領域間結合 |
Research Abstract |
機能性消化管障害は慢性的に消化器症状を呈する疾患群である。本研究の目的である消化管内臓知覚の発現の機構には末梢性および中枢性の相互作用が関連する。海外研究の潮流に即してかつ先端を行く研究成果を得るため研究計画の一部を見直すことが有益と考えられた。アメリカ消化器病学会に出席し現在の当該分野の最新の知見を得た。消化管知覚の慢性化には中枢神経系の機能的変調の他、器質的変化が存在する可能性がある。すなわち、機能性消化管障害で変調が指摘されている中枢神経系の内臓知覚領域、自律神経領域および情動領域を結合するconnectivityの器質的変化が消化管知覚に関連すると考えられている。現在は脳MRIを用いて脳領域間の白質結合を定量化することが可能になった。機能性消化管障害患者のバイオマーカーの一つとなる可能性が生まれてくる。この研究計画内容の一部調整の有益性および妥当性を研究室内の検討会においてディスカッションし、倫理委員会で研究の承認を得ている。研究施設内のMRI研究施設において研究利用申請を行い、研究スケジュールの調整段階にある。本研究に関連する活動として、内科学書(消化管の運動、中山書店)、Frontiers of Gastrointestinal Research Vol. 33 (Functional and GI Motility Disorders)の共著ならびに消化器の臨床(ヴァンメディカル)およびFrontiers in Gastroenterology(メディカルレビュー)の筆頭執筆を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
脳MRI施設の使用期間の調整ならびに被験者の募集と実験をある程度まとめて行うための実験スケジュールを調整していることによる。
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Strategy for Future Research Activity |
年度初めから中期にかけて被験者を募集し、集中的に脳MRIの撮像および消化管機能測定を施行する。 データ入力および解析、報告書の作成を平行して行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は、当初計画していた被験者募集を次年度に延期することによって生じたものである。 延期した被験者に必要な経費として平成26年度請求額とあわせて使用する予定である。
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