2012 Fiscal Year Research-status Report
細胞内ATPセンサーを用いた癌幹細胞の動態解析法の開発
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24659369
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
藤澤 浩一 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00448284)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺井 崇二 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00332809)
高見 太郎 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60511251)
山本 直樹 山口大学, 大学教育機構, 講師 (90448283)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ゼブラフィッシュ / 肝臓 |
Research Abstract |
細胞内エネルギー物質であるATPのダイナミクス解析とエネルギー代謝に関わる分子の解析を検討した。ATPセンサーについては、ヒトと大腸菌、ゼブラフィッシュのアデニル酸キナーゼがATPセンサーとして用いることができるか現在検討中である。エネルギー代謝に関わる遺伝子発現の調節の解析ではアデニル酸キナーゼアイソザイムの発現を解析した。アデニル酸キナーゼはATP,AMP,ADPのゼブラフィッシュではヒトの抗体がうまくクロスリアクトしなかったため、ウサギでペプチド抗体を作製した。得られた抗体はウエスタンブロッティングで確認し使用可能なものであることが分かった。現在生後1年のゼブラフィッシュにジエチルニトロサミン(DEN)を投与し、数か月飼育し作製した肝癌での発現を検討しているところである。肝実質細胞と各種癌細胞でのアデニル酸キナーゼアイソザイムの発現を調べたところ、アイソザイム1が癌細胞で増加、アイソザイム2、3が低下していることがわかった。さらに癌細胞セルラインでの発現解析を行ったところ、アデニル酸キナーゼアイソザイム4はミトコンドリアマトリックスに局在しており、低酸素やDFOによって発現が増加することがわかった。低酸素、DFO、CoCl2、四塩化炭素、CDDPやドキソルビシンなどの抗癌薬によってアイソザイム4の発現が増加することから、アイソザイム4は酸化ストレスを抑える働きがあること、癌の抗癌剤に対する耐性、転移などの悪性化などに関わっていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞内エネルギー物質であるATPのダイナミクス解析とエネルギー代謝に関わる分子の解析を検討した。エネルギー代謝に関わる遺伝子発現の調節の解析では抗体を作製することができおおむね順調に進展した。ゼブラフィッシュ発癌モデルではジエチルニトロサミン(DEN)を投与し、肝癌の発生を確認できたことから順調に進展している。またATPのダイナミクス解析ではやや予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
ゼブラフィッシュ発癌モデル作成のため生後1年のゼブラフィッシュにジエチルニトロサミン(DEN)を投与し、数か月生育させたところ肝癌の発生を確認できたため、この肝癌を用いてアデニル酸キナーゼの発現解析を今後進めてゆく予定である。またATPのダイナミクス解析では大腸菌のアデニル酸キナーゼやゼブラフィッシュのアデニル酸キナーゼがATPセンサーとして用いることができるか今後検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度の実験内容に変更はなかったが当初予定して実験試薬の変更で112,609円の未使用額が生じた。平成25年度の実験試薬購入に充てる予定である。
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