2012 Fiscal Year Research-status Report
プリオン増殖阻害に関わるエピゲノム遺伝子制御の解明
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24659424
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
堂浦 克美 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00263012)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 神経分子病態学 / プリオン / エピゲノム / 治療学 / 糖質 |
Research Abstract |
申請者は生体において不活性物質であるセルロース誘導体化合物の末梢体内への投与により、脳内プリオン増殖が抑制され、ほぼ一生涯にわたり発症が阻止されること、さらに投与マウスの仔マウスでも脳内プリオン増殖抑制が起こることを発見した。このプリオン増殖抑制機序には、マクロファージ系細胞に関連する液性因子群が働いている。申請者は、長期間かつ世代を超えるプリオン増殖阻止現象に、液性因子群によるエピジェンテックなクロマチン修飾が関与していると考えている。本申請研究では、セルロース誘導体化合物投与マウスおよび仔マウスのプリオン易障害性脳領域の染色体DNAのゲノムワイドなエピゲノム修飾を解析し、この仮説を調べる。 当該年度は、セルロース誘導体化合物をマウスに単回皮下投与後の2年間にわたり経時的に採取した脳組織と、セルロース誘導体化合物を単回皮下投与後に妊娠させ得られた仔マウスの生後経時的に採取した脳組織と、未投与の対照群の脳組織を用いて、低密度メチル化領域をMicroarray-based Integrated Analysis of Methylation by Isoschizomers (MIAMI)法+プロモーターアレイで解析しメチル化マッピングを行った。また、高密度メチル化領域をメチル化DNA免疫沈降(MeDIP)法+プロモーターアレイで解析を開始した。一方、同じ脳組織材料を用いて、ヒストン修飾マッピングを行うためクロマチン 免疫沈降(ChIP)法+プロモーターアレイ解析を開始した。各種の化学修飾特異的かつヒストンバリアント特異的な抗ヒストン抗体を用いて解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ予定通りに研究が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
メチル化マッピングならびにヒストン修飾マッピングを継続し、次年度内には解析を終了させる予定である。さらに、次年度にはエピゲノム解析と同じ脳組織材料を用いてDNAマイクロアレイ解析で遺伝子発現プロファイリングをおこなう。DNAメチル化、ヒストン化学修飾そして遺伝子発現プロファイルを相互に照らし合わせ、数理的解析・バイオインフォーマティクス解析により有意な候補遺伝子を抽出する。終了年度内には、候補遺伝子について、定量的PCRや塩基配列決定などにより確認・特定作業を行い、さらにタンパク質レベルでの発現を確認する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり、平成25年度請求額と合わせ、平成25年度の研究遂行に使用する予定である。次年度の研究費の8割は、アレイ解析ならびにプロファイリングを専門とする技術補佐員の人件費に充て、残り2割はアレイ解析用消耗品に使用する。
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