2013 Fiscal Year Annual Research Report
Gm16515によるグロビン合成調節機構の解明とその臨床応用検討
Project/Area Number |
24659464
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
杉山 大介 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00426652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石谷 太 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (40448428)
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Keywords | グロビン / 赤血球 |
Research Abstract |
サラセミアの無効赤血球造血はグロビン合成の不均衡に起因すると考えられるが、発症機序の解明は発展途上である。昨年度に引き続き、同定済のグロビン合成制御因子Gm16515に焦点を当て、グロビン合成機構を解明し、サラセミアの無効赤血球造血を惹起する新規因子の同定を試みた。 (1) 欧州のEuMMCR社よりGm16515KO ES細胞(EPD0061_2_F01とEPD0061_2_H03)の2つのクローンを購入した。胚盤胞注入法により、ES細胞クローンH03と二匹のES細胞クローンF01の雌キメラマウスから一匹の雄キメラマウスを得た。ゲノム中に変異型Gm16515を含むマウスを得るため、雄キメラマウスをB6マウスと継続的に交配させている。 (2)野生型マウス及びサラセミアモデルマウス(βIVSII-654/ βIVSII-654)よりデータベースを作成した。サラセミアモデルマウスで発現が低下する因子として、インスリン様成長因子結合タンパク質ファミリーに属するIgfbpXを同定した。野生型マウスを用いた機能解析により、IgfbpXは赤血球造血が盛んな胎仔肝臓において、終末期赤血球造血を亢進した。 (3)サラセミアモデルマウス胎仔肝臓を用いたin vitro機能獲得実験では、IgfbpX添加細胞では、Hbb-b1, Hbb-bh1等のグロビン遺伝子発現の亢進 (qPCR)が認めた(N=1)。並行して作製したサラセミアマウス由来iPSを用いて、赤血球分化培養法を最適化中であり、培養条件決定後、IgfbpXを添加培養し、グロビン合成がレスキュー可能かを検討予定である。
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Research Products
(13 results)