2013 Fiscal Year Annual Research Report
MDSCに着目した自己免疫病態の解明と新規治療法開発
Project/Area Number |
24659473
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
森信 暁雄 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10294216)
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Keywords | 関節リウマチ / 抑制性骨髄細胞 / JAK阻害剤 |
Research Abstract |
①SKG関節炎モデルマウスにおけるMDSCの動態を解析した。zymosanによる関節炎惹起によりMDSCが脾臓および骨髄で誘導された。G-MDSCおよびM-NDSC双方が誘導された。 ②MDSCの治療効果を検討した。MDSCを脾臓からMACSbeadsで単離し、尾静脈から経静脈的にSKGマウス投与すると関節炎は軽快した。従って、MDSCは関節炎を抑制することが明らかとなった。 ③JAK阻害剤とMDSCの関連を調べた。JAK阻害剤は従来の報告通り関節炎を抑制した。JJAK阻害剤で治療したマウスでは脾臓や骨髄のMDSCはさらに増えていた。さらに、JAK阻害剤による関節炎抑制効果は抗GR-1抗体でMDSCを除去することにより解除された。すなわちJAK阻害剤による関節炎抑制の一部はMDSCを介している。 ④骨髄細胞をGM-CSFで培養する際にJAK阻害剤を加えると、樹状細胞への分化が抑制され、MDSCが増えた。JAK阻害剤下で培養した骨髄細胞はMDSCであり、JAK阻害剤なしで培養した骨髄細胞よりもT細胞の刺激能が劣っていた。 以上の結果より、MDSCは関節炎治療の標的細胞の一つであることが結論された。MDSCを誘導することは関節炎治療に有益であるが、JAK阻害剤はそのような作用を有していることが明らかとなった。MDSCは癌免疫を抑制することがよく知られているが、炎症病態でも重要な役割をすることを本研究は示しており、新たな免疫制御療法の開発につながる可能性を秘めている。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] GC/MS-based metabolomics detects metabolic alterations in serum from SLE patients.2014
Author(s)
1. Saegusa J, Irino Y, Yoshida M, Tanaka S, Kogata Y, Kageyama G, Tsuji G, Takenawa T, Kawano S, Kumagai S, Morinobu A.
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Journal Title
Clin Exp Rheumatol
Volume: 32
Pages: 148
Peer Reviewed
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