2012 Fiscal Year Research-status Report
コンディショナルノックアウトマウスを用いた蛋白尿発症機序の解明
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24659499
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
綾 邦彦 岡山大学, 大学病院, 講師 (20379762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内田 守 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (80213635)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 蛋白尿 / 細胞内輸送 / ポドシン / ネフリン / 腎炎 / ネフローゼ / ポドサイト / 輸送蛋白 |
Research Abstract |
蛋白尿発症機序を明らかにし、診断治療に役立てるという全体構想に対して、2009-2011年の基盤研究Cでは 糸球体上皮細胞(ポドサイト)に発現し、ポドシン蛋白に結合する輸送蛋白xを同定した。この輸送蛋白xのin vivoにおける機能を確かめることが2012~挑戦的萌芽研究の目的である。 輸送蛋白xのF1ヘテロマウスからNeoカセットFLPカセットを除去し、輸送蛋白xのfloxヘテロマウスを作成し、これとポドシンのプロモーターを有しポドサイト特異的にCreを発現するB6.Cg-Tg(NPHS2-cre)295Lbh/Jをかけ合わせ、ポドサイト特異的xのヘテロ欠損マウスを作成した。まず このマウスにつき、6週齢時に、代謝ゲージにて蓄尿を行い、尿中TP アルブミン クレアチニンを測定 尿潜血もチェックしたが、有意な所見はえられなかった。このことから ポドシンにおける輸送蛋白xのヘテロ欠損では、6週齢において これらの検尿異常をおこさないと考えられた。このマウスを解剖し、腎組織について検討を行ったが、有意な病理変化をおこしておらず、ヘテロ欠損では腎病理変化もおこさないと考えられた。マウス作成が大幅に遅れたため、カップリング数を増やして対応し、ポドサイト特異的xのホモ欠損マウス作成に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ポドサイト特異的xのホモ欠損マウス作成に大幅な遅延が認められたため、このマウスを使用して行う実験が出来ていない。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、ポドサイト特異的ホモ欠損マウスが作成できたので、今後 各年齢における検尿、腎臓を中心とした病理所見の検討を行う。病理所見を参考に、関連蛋白の免疫組織染色なども行う。必要に応じて、追加実験を行って行く。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
コンディショナルノックアウトマウスの作成が遅れたため、作成以後の計画が遂行出来ていない。本年度は、作成以後の計画を予定通り行う。マウスの交配、維持費用。マウスの尿や血液、組織などの解析費用、免疫染色を行う場合の 抗体を含めた必要物品の費用。これらの結果に従って、追加実験を行う場合の費用。(例えばネガティブなデータが出た場合、蛋白尿惹起モデルを使用するなど)
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