2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24659521
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
塚本 利朗 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (30236864)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 憲明 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (00334186)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 乾癬 / Th17 |
Research Abstract |
炎症関連遺伝子に『後天的』におきた突然変異の結果『機能が異常』となった細胞の出現が炎症性疾患の原因となるという仮説に基づいた研究を行った。乾癬をモデル疾患として、皮膚にホーミングしている免疫細胞でのTh17経路関連遺伝子の突然変異による自律的なTh17経路の活性化が病因となっているという可能性の検証を試みた。 はじめに研究同意を得られた乾癬患者の病変部皮膚生検組織より3次元マトリックス存在下で培養(Clark R. et al. J Invest Dermatol.126, 1059-1070. 2006)を行い、リンパ球を単離した。しかし本来炎症細胞が多数存在するはずの組織であるにもかかわらず、論文と異なり10の3乗オーダーの細胞しか回収できなかった。この細胞をMACS Cytokine Secretion Assays(ミルテニーバイオテク社)でIL-17を染色し、その後FACSにてTh17細胞の分取を試みた。しかし、元々少ない細胞数からスタートしているうえに、さらに染色途中の洗浄過程(遠心操作を伴う)でほとんどの細胞が失われ、最終的にほとんど細胞を得ることができなかった。この問題を解決するために、末梢血のリンパ球を用い、少数細胞を染色し回収するための条件検討を行った。キャリアを用いる方法を検討したが、あまり改善は見られなかった。現在磁気ビーズによる回収方法(ベリタス)を検討中である。また、Th17細胞を選択的に回収するのが困難な場合でも、患者由来組織は一部を凍結保存しており、これらの組織よりRNAを単離し、cDNAを次世代シークエンサーによりアンプリコンターゲットシークエンス解析を行うことにより、当初研究で計画した、集団中のマイナーポピュレーションに存在する変異を同定することは十分可能であると考え、研究を継続している。
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