2013 Fiscal Year Annual Research Report
変異マウスを用いた迅速化表現型スクリーニングによる色素細胞制御遺伝子の同定
Project/Area Number |
24659524
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
大沢 匡毅 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10344029)
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Keywords | 色素細胞 / トランスジェニックマウス / 遺伝子機能解析 / 幹細胞 / ノックダウン / ES細胞 |
Research Abstract |
遺伝子機能の解明はポストゲノム時代の重要な課題である。本研究の目的は、色素細胞特異的な遺伝子ノックダウンマウスを多数作成し、体毛色異常を指標とした簡便な表現型スクリーニングを行うことによって、多数の遺伝子機能を同定することである。以下に、これまでに実施した研究の概要とその成果を記す。 ①評価遺伝子の選別―我々はさまざまな発生段階のマウス皮膚から皮膚を構成するさまざまな細胞(角化細胞、色素細胞、毛乳頭視細胞、真皮細胞、ランゲルハンス細胞)を分取して比較トランスクリプトーム解析を行った。これによって得られた色素細胞発現遺伝子群について、公的遺伝子発現データベース(Protein Atlas, Euexpressなど)を活用し、in vivoで色素細胞に強く発現が認められる遺伝子83個を選別した。 ②ノックダウン効果定量系の構築―既存のセンサーアッセイ法を改良した。Venus(蛍光タンパク質)遺伝子とノックダウンターゲット遺伝子を融合させた分子を発現するコンストラクトとshRNAをコンディショナルに発現するコンストラクトを一つのアッセイベクターに組み込むと共に、本アッセイベクターを293T細胞の特定のゲノム部位に1コピーだけ導入することにより、蛍光強度変化によりノックダウン効果を正確に定量評価することが可能になった。 ③Rosa26遺伝子座特異的遺伝子改変ES細胞株の樹立。Tyr-CreトランスジェニックマウスよりES細胞を樹立するとともに相同組換えによりattPホーミングカセットを導入した。これにより、PhiC31インテグレースによりshRNA発現カセットを迅速にES細胞に組み込むことを可能にした。 ④上記ES細胞を用いて10種類の色素細胞特異的な遺伝子ノックダウントランスジェニックマウスを作成した。これらの中には体毛色に異常を示す個体が認められた。
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Research Products
(1 results)