2012 Fiscal Year Research-status Report
マーカレス画像処理新アルゴリズムを用いたMV-X線透視画像による追跡照射法の開発
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24659554
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
高井 良尋 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50107653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 経康 東北大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (30282023)
成田 雄一郎 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30311385)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 放射線治療 / 追跡照射 / MLC追跡 / EPID |
Research Abstract |
汎用性のある追跡照射を行うためにはMLC による追跡がもっとも適していると考えられる。もっとも簡単な機構の追跡照射法はMV-X 線の画像そのものを使うこと、すなわちElectric Portal Imaging Device(EPID)で得られる画像を使うことであるが、コントラストが悪くMV の透視画像は追跡照射には使えないと考えられている。我々が従来、研究していたマーカレス追跡法の開発過程で、新たに開発に成功したマーカレス画像処理法「動的合成抽出」(Dynamic Synthetic Extraction:DSE)アルゴリズムを使うことよって、EPID の画像そのものを使う追跡の可能性が生まれた。 本年度は、EPID 画像に基づくマーカレス腫瘍位置計測を追跡照射に使用するための基礎的検討を行った。すなわち、腫瘍の移動速度が露光時間に比して相対的に速い場合に、EPID画像に生じる被写体ぶれの位置計測への影響を考察し、腫瘍位置変動予測法を併用することで被写体ぶれを再現するモデルを提案して問題の解決を試みた。この結果、とくにEPIDの撮影モードが低サンプリング周波数(1枚の撮影時間が長い)場合には、最新のEPID画像計測法に比べ、予測型被写体ぶれ再現モデルに基づく提案法がより正確に腫瘍位置を計測可能であることを、ファントムデータを用いて実験的に確認した。また、腫瘍位置変動予測法を併用することで、テンプレートマッチングなどの画像計測法の正確化と高速化が同時達成可能であることを示唆する基礎的実験結果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.分離腫瘍画像を用いた腫瘍位置計測法の実装 kV-X 線画像を用いて、動的合成抽出理論を実装した腫瘍位置計測法の改良を行い、肉眼で確認するのが難しい症例も含め平均計測誤差1mm 程度を達成した。これは計画通りの進展である。一方、理論をEPID画像に適用するには至らなかった。これは、kV-X線画像とEPID画像の大きな違いである被写体ぶれ問題の考察に時間を要したためであるが、ファントム画像では平均計測誤差0.5±0.5 mm以内の正確かつ高精度な位置計測に成功し、本格的なEPID画像計測に向けた準備を整えることができた。この考察は、計画以上に進展した。 2. データ取得 位置正解計測用のkV-X線画像を含め、3 次元動体ファントムのEPID画像等のデータを、IAS(Image Acquisition System, Varian Medical Systems Ltd. Co.)により計画通り取得した。これらのデータを用いて、腫瘍位置計測法の実装と性能評価を計画通り行った。
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Strategy for Future Research Activity |
マーカレス腫瘍位置計測法の開発と臨床データによる精度検証 平成25年度に開発するEPID を用いたマーカレス腫瘍変動位置計測手法を、臨床データに適用し、開発した手法の性能を臨床的立場からも評価・検証して、信頼性を向上させる。 ○肺がん患者に対し腫瘍動態画像情報をkV-X 線、MV-X 線(IAS モードによる取得)の両方のX 線で取得する。なお、臨床データ取得にあたっては、弘前大学医学部倫理委員会の承認を得てから行う。 ○臨床データを用いた検証で、十分な推定性能が得られない症例に対しては、引き続き最適化法の改良に加え、ニューラルネットワークやファジィ推論などの計算知能的手法の適用も試みる。最適化問題が複雑で非線形な性質を持っていれば、計算知能的手法が効果を発揮する可能性がある。 ○EPID(MV-X 線透視画像)はkV-X 線透視画像に比べ、本質的に画質が悪いため、これまでに開発してきたkV-X 線透視画像による補助計測、ならびに平成24年度に基礎的性能を確認した位置変動予測による支援法等を用いて、計測性能向上を試みる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Effects of radiation on the maturation of megakaryocytes.2013
Author(s)
Hirose K, Monzen S, Yoshino H, Sato H, Aoki M, Hatayama Y, Kawaguchi H, Sato M, Narita Y, Takai Y, Kashiwakura I
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Journal Title
J Radiat Res
Volume: Epub
Pages: Epub
Peer Reviewed
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