2013 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病早期診断と治療モニタリングのための高感度MR分子画像法の開発
Project/Area Number |
24659567
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
栂尾 理 九州大学, 大学病院, 助教 (10452749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大和 真由実 九州大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (30380695)
樋渡 昭雄 九州大学, 大学病院, 助教 (30444855)
吉浦 敬 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40322747)
本田 浩 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90145433)
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Keywords | アルツハイマー病 / MRI / ミクログリア / 造影剤 / アミロイドベータ |
Research Abstract |
近年、アミロイドに対して活性化したミクログリアがアルツハイマー病患者の神経障害に関与していることが示唆されている。本研究の目的はUltrasmall Superparamagnetic Iron Oxide(USPIO)造影剤を用いてアルツハイマー病脳内のアミロイドプラークに集まる貪食細胞(ミクログリア)を検出し、アルツハイマー病の超早期診断を目指したMRI画像法を開発することである。本研究ではアルツハイマー病モデルマウス(Tg6799)とそのwild typeに対してUSPIO造影剤を投与し、MRIにてミクログリアによるUSPIOの取り込みを検出することができるかどうかを検討した。H24年度はMRIの撮像条件の最適化、行動評価、プロトコールの確立および予備実験を行った。H25年度は本実験のin-vivoおよびex-vivoのMRI撮像、組織学的検討を行った。12ヶ月齢および15ヶ月齢のモデルマウス(12匹)およびコントロールマウス(6匹)にUSPIOの経静脈的投与を行い、24日後にMRIの撮像を行った。MRI上、両側大脳白質にT2*強調画像にて点状の低信号域が見られ、ミクログリアに貪食されたUSPIOを見ていると考えられた。15ヶ月終了時点でマウス脳を摘出し、病理学的な検討を行った。ミクログリア染色、鉄染色、アミロイドベータ染色を現在を行って評価している。USPIO造影剤によりアルツハイマー病で活性化しているミクログリアの可視化が可能であると考えられ、アルツハイマー病の早期診断の可能性が示された。今後は臨床応用に向けて、臨床での応用性を検討していく予定である。
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