2012 Fiscal Year Annual Research Report
生体内分子をターゲットとした革新的バイオイメージング法による診断・治療法の開発
Project/Area Number |
24659579
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤堂 省 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (60136463)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 倫孝 北海道大学, 大学院保健科学研究院, 教授 (80256510)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 光イメージング / 抗原抗体反応 / 細胞内送達 / 腫瘍診断 |
Research Abstract |
今回、光プローブを搭載した抗体をもちいて細胞内・細胞外分子を生体イメージングすることを目的として、①抗原分子に特異的なシグナルを担保するための技術開発(抗原結合時にのみ活性化される光プローブの開発)、②細胞内あるいは生体内組織への光プローブ送達に関して研究した。 ①抗原結合時にのみ活性化される光プローブの開発 腫瘍マーカー分子であるDlk-1を発光検出できるタンパク質プローブの開発を目指した。 この手法を確立するため、大腸菌内でのFlucN-SNAPおよびFlucC-SNAPの発現、可溶化、精製を経て、FlucN-SNAPおよびFlucC-SNAPタンパク質を得た。得られたFlucN-SNAPおよびFlucC-SNAPはBG修飾Alexa Fluor 488と正しく結合した。すなわち、SNAPタグ部分の機能が維持されていることが確認できた。現在、本プローブの発光検出能評価として、培養細胞表面に発現させたGFPの発光検出実験を進めている。 ②細胞内への光プローブ送達のための研究 我々は、R8-LP(膜透過性ペプチドオクタアルギニンを搭載したR8搭載リポソーム)はマクロピノサイトーシスを介して細胞内に取り込まれ、効率的な細胞質分子送達が可能である。今回、抗体パッケージングの検討を行い、脂質膜組成/抗体量/R8修飾量を最適化し200nm程度の正電荷ナノ粒子の調製に成功した。その後、蛍光標識抗体を搭載したキャリアを調製し、その細胞内取り込みをフローサイトメトリーにより評価し、本送達システムが効率的な抗体導入を実現することを確認した。その結果、抗体が核膜を特異的に認識している様子が観察され、本システムが生体内分子をターゲットとする技術として有用である可能性が示された。
|
Research Products
(5 results)