2014 Fiscal Year Research-status Report
静脈内皮細胞機能のエピゲノム調節における長寿遺伝子の役割
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24659580
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
東 信良 旭川医科大学, 医学部, 教授 (30250559)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 内皮細胞機能障害 / 静脈内皮細胞 / 内膜肥厚 / 長寿遺伝子 / エピジェネティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢マウス・糖尿病高齢マウスの大腿静脈における静脈形態や機能については、異常が明らかではなく、ヒトの長年にわたる生活習慣の血管への蓄積を再現できる動物モデルの作成が極めて難しいことが判明したため、昨年度からヒトの静脈検体(手術における余剰静脈片)における静脈機能評価を行う方針に変換し、本学倫理委員会の承認のもと、静脈検体の採取および試料検体の蓄積を行っている。 糖尿病の有無、透析依存腎不全の有無、女性・男性、年齢、および内服薬など、静脈機能に影響すると予測される背景因子が多彩、多様であるため、症例の蓄積を待って、一斉に解析を行うことを予定している。 解析には、静脈片から採取したRNAを用いて、eNOSやSIRT1などの遺伝子発現を検討することを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上記のとおり、ヒトの長年にわたる生活習慣の血管への蓄積を再現できる動物モデルの作成が極めて難しいことが判明したため、昨年度からヒトの静脈検体(手術における余剰静脈片)における静脈機能評価を行う方針に変換したため。
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Strategy for Future Research Activity |
採取した静脈組織検体の解析を行い、長年にわたる糖尿病や透析依存腎不全が静脈内皮機能にどのような影響を及ぼしているのか、また、スタチンなどの薬剤によってそうした長年の酸化ストレスや炎症性ストレスへ暴露してきた血管機能の保護作用が静脈にもあるのかを明らかにする。 具体的には、静脈片から採取したRNAを用いて、eNOSやSIRT1などの遺伝子発現を検討することを予定しており、さらにそれらの変化がヒストンのアセチル化などエピジェネティック変化とどのような関連があるのかを間接的に示唆する所見があるかどうかを検討し、今後の研究に発展させてゆく予定である。
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Causes of Carryover |
研究計画の変更によって研究が遅れ、採取した検体の解析が次年度にずれ込んだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度に繰り越した検体解析(採取した静脈組織検体解析)使用する試薬代等および研究結果報告書作成、論文制作費に使用する予定である。
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