2012 Fiscal Year Research-status Report
転写因子Fra-1の上皮間葉転換(EMT)を中心とした機能解析
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24659583
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
星野 敢 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (10400904)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | Fra-1 / EMT / 上皮間葉移行 / 足場非依存性増殖 / 食道扁平上皮癌 |
Research Abstract |
Fra-1発現の有無が細胞増殖、浸潤能に及ぼす影響を解析するため、代表的な食道扁平上皮癌細胞株であるTE2、T.Tnを用いて検討を行った。Fra-1発現をStealth RNAi siRNA(Life Technologies)をNeon Transfection System(Life Technologies)にて細胞株に導入しノックダウンを行い、85%以上の発現抑制が得られた。次いで増殖能および浸潤能の評価をCell Counting Kit-8(Dojindo)、BD BioCoat BD Matrigel Invasion Chamber(Becton, Dickinson and Company)を用いて行った。結果、72時間後の評価において、コントロール細胞に比して70%以上の増殖抑制効果が得られ、移動能、誘導能が有意差をもって抑制されることが確認された。また転写因子であるFra-1がどのような遺伝子、遺伝子群を制御しているかを検討する目的で、ノックダウンによる遺伝子発現変化をマイクロアレイによる網羅的解析法にて行った。マイクロアレイには GeneChip Gene 1.0 ST ArrayのHuman Gene 1.0 ST Arrayを使用した。結果、TE2、T.Tnの双方にてFra-1をノックダウンすることで大きく発現が変動する遺伝子として、UBD、SGPP2、HMMR、CTNNAL1、TMEM27、RPSAP52等が同定された。これらのうちこれまでの報告において癌との関連が示唆される、HMMR、CTNNAL1、TMEM27について実際の臨床検体中における発現をReal-time PCRを用いて検討した。検体には術前未治療の食道扁平上皮癌切除検体85検体を使用した。いずれの遺伝子も癌部、非癌部での発現の比較において癌部での発現が上昇している傾向にあった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した当初の研究の目的に照らし合わせてもほぼ順調に計画は達成しているものと考えられる。しかしながら、計画されていた足場非依存性の増殖確認目的にて、軟寒天培地を用いて増殖の検討を行ったが、前段階の実験として親株(TE2、T.Tn)の増殖を検討するもコロニーの形成が得られなかった。これらの細胞株が同実験には不適である可能性があり、今後は別の系による検討を行う予定である。しかしながら、翌年度に施行予定であった、Fra-1遺伝子による遺伝子発現制御の網羅的解析を24年度に前倒しをして開始した。その結果、期待通りFra-1の制御下にあるものと考えられる複数の遺伝子が同定され、今後更なる検討を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで同様に基本方針としては交付申請書に沿っての研究推進ということになる。足場非依存性の増殖に関しては、前述のように軟寒天培地での検討が困難である可能性が示唆され、今後sphare formation assay等の代替法にて検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(1 results)