2013 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病治療薬をターゲットとした新しい血管病治療の探索研究
Project/Area Number |
24659586
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
古森 公浩 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40225587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂野 比呂志 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (80584721)
成田 裕司 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (00528739)
児玉 章朗 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (10528748)
杉本 昌之 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (00447814)
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Keywords | 末梢動脈閉塞症 / 静脈グラフト血管内膜肥厚 / 重症虚血肢 / 動脈瘤 |
Research Abstract |
【研究の目的】本研究では、マウス下肢虚血モデルを用いて、メトフォルミン投与が虚血組織における血管新生作用に影響を及ぼすか否かを検討すること。 【研究の方法】野生型マウス(N=20)とeNOS遺伝子欠損マウス(N=10)を、各々メトフォルミン投与群(強制経口投与,150 or 300mg/kg/day)と非投与群に分類した。メトフォルミン投与開始翌日に、マウス片側下肢虚血モデルを作製した。モデル作製後も引き続き、メトフォルミン投与を28日間連続して行った。 【結果】メトフォルミン投与は、体重、血糖値、インスリン値のいずれも影響を与えなかった。野生型マウスのメトフォルミン投与群では、術後28日目に虚血肢/健肢血流比が非投与群と比較して有意に改善した。虚血肢の毛細血管密度と細動脈密度に関しても、メトフォルミン投与群の方が有意に高い結果であった。また、術後7日目のメトフォルミン投与群の虚血筋肉組織において、AMPKとeNOSのリン酸化の増強が確認された。 一方eNOS遺伝子欠損マウスでは、虚血肢/健肢血流比は両群間で有意差を認めなかった。虚血肢の毛細血管密度)と細動脈密度に関しても、両群間で差は認めなかった。すなわち、eNOS遺伝子欠損マウスにおいては、メトフォルミン投与による下肢虚血後の血管新生促進作用は認めなかった。一方、AMPKのリン酸化に関しては、メトフォルミン投与群の方が非投与群と比べて有意に増強していた。 【結論】メトフォルミン投与により、野生型マウス下肢虚血モデルにおける虚血肢の血流は改善した。その機序としては、AMPK/eNOS依存経路の活性化により、血管新生効果が増強されることが考えられた。本研究により、メトフォルミンはその血糖降下作用に加えて、虚血組織における血管新生促進作用を有しており、虚血性動脈疾患の病態を改善する効果が期待されることが示唆された。
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Research Products
(21 results)
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[Journal Article] Subclavian artery aneurysm in Marfan’s syndrome: Report of a case and review of literature.2014
Author(s)
Morisaki K, Kobayashi M, Miyachi H, Maekawa T, Tamai H , Takahashi N, Watanabe Y, Morimae H, Ihara T, Kodama A, Narita H, Banno H, Yamamoto K, Komori K
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Journal Title
Annals of Vasc Surg
Volume: in press
Pages: in press
Peer Reviewed
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[Presentation] 静脈血栓塞栓症2013
Author(s)
古森公浩
Organizer
第75回日本臨床外科学会総会
Place of Presentation
名古屋国際会議場(名古屋市)
Year and Date
20131121-20131121
Invited
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[Presentation] 末梢動脈疾患の診療2013
Author(s)
古森公浩
Organizer
第4回脈管専門医教育セッション
Place of Presentation
ステーションコンファレンス東京(東京都千代田区)
Year and Date
20131011-20131011
Invited
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