2012 Fiscal Year Research-status Report
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24659594
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
五條 理志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90316745)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | miRNA / 心筋分化 |
Research Abstract |
本研究目的はmiRNAを用いたiPSCのリプログラミングを利用した心筋細胞への分化誘導である。そこでリプログラミングに重要なmiRNAの選択とその機構解明を一部試みている。 現在、既に報告されているiPSCのリプログラミングに関連したmiRNAとしてmiR-302a, -302b, -302c, -302d, -367が挙げられている。これらを利用したiPSCへの分化誘導は既に報告されており、まずはこれらのmiRNAを用いたiPSCへの分化誘導系の構築を試みた。そこでこれらの強制発現させるレトロウィルスベクターを作製し、発現量の確認、内在性遺伝子の発現変化を確認した。この結果、miRNAのみ導入した細胞のiPSCへの誘導は確認されなかった。一方でmiRNAと山中4因子(OCT4, KLF4, SOX2, c-MYC)を導入することでiPSCへの誘導効率が増加することも明らかとなった。この結果から、miRNAを導入した細胞の発現量を検討したところ、発現を確認できたものの、その発現量が低いことも明らかとなった。これらのことからmiRNA単独でiPSCへの誘導に適当な発現量は得られない可能性が高い。そこで、今後はこれらの発現系について再度検討し、miRNAのmimicを直接トランスフェクションによって導入することも検討していく。 また、これらの系の構築と共にiPSC過程における心筋細胞への分化誘導も試みているが再現性が低いため、安定した誘導系の確立も検討課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、予定していたmiRNA発現系レトロウィルスによるiPSCへの誘導効率が低そうなことから、再度新たなiPSCへの誘導戦略を構築し直す必要がある。そこで、強制発現系プラスミド、miRNAのmimicを用いたトランスフェクション法、もしくはエレクトロポレーション法による誘導系を構築する必要がある。 また、これらの系の構築と共にiPSC過程における心筋細胞への分化誘導も試みているが再現性が低いため、安定した誘導系の確立も検討課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
iPSCへの誘導過程におけるmiRNAの変化を解析することでiPSC誘導に重要な新たなmiRNAの選択も併せて行なっていく。更に安定した心筋細胞への分化誘導系も検討していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主として細胞の購入、培養等の消耗品を中心に利用する。また東京への研究打合せへの移動費として利用する。50万円を超える物品の購入は予定していない。
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