2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24659600
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石神 浩徳 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80372382)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北山 丈二 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (20251308)
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Keywords | 腹腔 / 幹細胞 / FACS |
Research Abstract |
胃癌患者の癌性腹水/洗浄細胞液を採取、遊離細胞を回収し、Type I collagen-coated plate上で培養、付着細胞群の機能を解析した。胃癌患者腹腔内にはCD45(-)CD90(+)細胞が少数存在し、その比率は播種患者で高かった (0.01~0.45%,vs 0.04~6.81%, p=0.001)。このphenotypeを持つ細胞は高い運動能と増殖能を有し、2~3週間の培養にて大多数を占めるようになった。本細胞は通常培養では炎症性中皮細胞様の形態を示すが、至適培養条件下にて脂肪細胞、骨芽細胞などに分化し、T細胞の増殖を強く抑制することから、腹腔内に常在する間葉系幹細胞 (Intraperitoneal mesenchymal stem cell, 以下p-MSC)として機能している可能性が推測された。さらに、p-MSCはTGF-β刺激にてmyofibroblast様形態を示し、Collagen, α-SMA, FAP-αを強く発現、胃癌細胞株MKN45と共にnude mouse腹腔内に注入すると、播種の成立を増強した。組織所見では、蛍光標識した多数のp-MSCが播種巣内に取り込まれ、主に間質の線維組織に分布し、コラーゲンを産生する事が確認された。線維化阻害剤tranilast (>100μM) やTyrosine kinase Inhibitor, dasatinib (>10μM)は p-MSCの増殖を強く抑制し、MKN45は抑制しなかったが、In vivoで経口投与(dasatinib;25mg/Kg, 14日継続)すると、播種の成立を有意に抑制し、播種巣内線維成分は対照群と比べ明らかに減少していた。
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Research Products
(4 results)