2014 Fiscal Year Annual Research Report
肝切除時におけるリアルタイム肝機能モニタリングシステムの開発と臨床応用
Project/Area Number |
24659604
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梛野 正人 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20237564)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 幸浩 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80378091)
國料 俊男 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (60378023)
伊神 剛 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (50420378)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 肝虚血・再潅流 / 一酸化窒素 / 肝障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
肝虚血再灌流中の肝内微小循環の変化を検討するために、5分虚血/5分再灌流モデルで生体顕微鏡による観察を行った。生食投与群では、再灌流5分後には類洞径が拡張しているのが観察された。一方L-NAME投与群では虚血前から再灌流後までを通じて類洞径が非常に細くなっていた。iNOSの特異的阻害剤(L-NIL)を事前に投与した群では、生食投与群と同様に再灌流5分後には類洞の拡張を認めた。さらに生体顕微鏡の結果をビデオに録画して肝血流を客観的に検討した。再灌流後の類洞径(Ds)は生食群・L-NIL群で虚血前に比べ有意に拡張するのに対して、L-NAME群では全期間を通じて狭いままであった。流速(VRBC)は各群とも虚血前に比べ再灌流後に有意に遅くなった。類洞1本の流量(VF)、及び各小葉血流としての灌流指数(PI)は、生食群・L-NIL群で再灌流後も虚血前と同様のレベルに保たれているのに対して、L-NAME群では再灌流後に有意に減少していた。また15分虚血/5分再灌流を4回繰り返すモデルでの各虚血中の肝組織でp-eNOSおよびiNOSをウエスタンブロッッティング、RT-PCRで検討した。p-eNOSは1回目に最も強く発現し、虚血再灌流を繰り返す度に発現が低下していった。eNOSは全期間を通じて一定の発現量であった。一方iNOSは虚血再灌流を繰り返す毎に発現が強くなっていった。p-eNOSとiNOSの免疫組織染色を行ってみると、p-eNOSでは1回目・2回目に強く発現していたが、4回目には全く発現がみられず、iNOSは4回目になって初めて強く発現していた。
|