2013 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化を促進する大動脈治癒型ステントグラフトの開発
Project/Area Number |
24659631
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
島村 和男 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (10507205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白川 幸俊 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座准教授 (20457013)
鳥飼 慶 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70364792)
倉谷 徹 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座教授 (90448035)
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Keywords | 大動脈瘤 / ステントグラフト / 自己組織化 / ONO-1301 |
Research Abstract |
大動脈瘤など大動脈疾患に対する外科治療は開胸開腹による人工血管置換術からステントグラフト(SG)を用いた低侵襲治療に移行しつつある。これは良好な初期成績を示すためだがSGの接着不全によるEndoleakやズレも報告されており問題点も指摘されている。本研究では内因性修復因子の産生を促進することで組織再生を促すといわれるプロスタサイクリンの合成製剤である「ONO-1301」と「生体吸収性素材」を組み合わせたSGを開発し損傷した自己組織化を早期実現し大動脈解離の完全治癒を目指すことを目的とした。1ONO-1301のNHDFs・HUVECsに対する効果の検討ONO-1301によるNHDFsからのHGF,VEGF分泌促進試験ではNHDFsを培養下ONO-1301を投与後の培養上清のELISAではコントロ-ル群に比べ投与量依存性にHGF、VEGFの発現の亢進を認めた。Real-time PCR法にてNHDFsにおけるmRNAの発現を調べると投与量依存性にHGF、VEGFの発現の亢進を認めた。2ONO-1301溶出性SGの新規開発徐放性の検討では材料にステンレス製Zステントを用いクラフトとして開発研究してきたPET/PGA人工血管を用いた。ONO-1301 MicroSphere製剤を凍結乾燥固定させONO-1301溶出SGを作成。溶出性試験ではコントロ-ルとして生体用ゼラチンAおよびゼラチンBにONO-1301を懸濁グラフトに塗布し薬剤放出性を比較。結果ゼラチン製剤によりONO-1301を塗布したSGに比べMicro sphere製剤を凍結乾燥固着したSGにおいてONO-1301はより緩徐に放出された。以上から本研究の基盤となるONO-1301のNHDFs・HUVECsに対する効果についての検討ONO-1301溶出性SGの新規開発およびその徐放性の検討を行い前進が得られたと考えている。
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