2013 Fiscal Year Annual Research Report
もやもや病におけるFoxp3陽性 制御型T細胞の役割についての検討
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24659642
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤村 幹 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00361098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨永 悌二 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00217548)
藤村 卓 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50396496)
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Keywords | moyamoya disease / immunity / Foxp3 / regulatory T cell / autoimmune response |
Research Abstract |
もやもや病は両側内頸動脈終末部の進行性狭窄と異常血管網発達を特徴とする原因不明の疾患である。病因の1つとして自己免疫の関与が推察されている。全身の自己免疫疾患のみならず脳虚血の病態への関与が近年報告されている制御型T 細胞(Regulatory T cell:Treg)に着目し、もやもや病の病態におけるTregを介した免疫応答・自己免疫の役割解明を目的に研究を行った。 もやもや病における疾患感受性遺伝子であるRNF213の遺伝子欠損マウスを用いて検討を行った。マウスの脾臓を検体として用い、Foxp3陽性TregについてFluorescence activated cell sorting (FACS)解析にて野生型マウスと比較検討した。さらに炎症惹起物質であるmuramyl dipeptide(MDP)をマウスに静脈内投与し、その後に脾臓を検体として摘出、Foxp3陽性TregについてFACS解析にて野生型マウスと比較検討した。中枢神経における発現についてはMDP静脈内投与後の脳組織の免疫組織染色を行いFoxp3陽性Tregの発現動態を検証した。結果としてはRNF213遺伝子欠損マウス、野生型マウスともにFoxp3陽性細胞は(CD4陽性細胞の約21%と両群で差を認めなかった。MDP静脈内投与後についてもFACS解析によるFoxp3陽性Treg比率に両群間で差を認めなかった。免疫組織染色については脳実質へのFoxp3陽性細胞の遊走の程度について、RNF213遺伝子欠損マウスにおいては野生型と比較して遊走細胞が少ない傾向があった。 もやもや病患者におけるFoxp3陽性Tregを介した免疫応答は、RNF213疾患感受性遺伝子以外の要因も関与していることが示唆された。またマウスとヒトにおけるRNF213遺伝子の役割が異なっている可能性も考えられた。
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Research Products
(12 results)