2013 Fiscal Year Research-status Report
簡易光学センサーを用いた運動評価システムの開発と応用
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24659666
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡 敬之 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60401064)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村木 重之 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40401070)
吉村 典子 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (60240355)
阿久根 徹 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (60282662)
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Keywords | リハビリテーション / 動作解析 / 定量評価 |
Research Abstract |
運動機能の維持・改善には、効果的なリハビリテーションの施行が必要となるものの、複雑な操作を要する運動解析システムの導入が難しく定量的に評価を行うことができない、運動機能の基準値が存在していない、外来にての指導が中心となるため自宅にての実施状況が把握できない、などの問題点が存在する。本研究では利用が容易な簡易型光学センサーを用いた運動評価システムを開発、実際のリハビリテーション評価にフィードバックすることで、改善度の定量評価を行う。 リハビリテーションは外来施術のみで完結するのではく、継続的実施により高い改善度が期待されるため、被験者の継続意欲を高めることを目的として、リハビリテーションで使用する運動評価システム内の人体モデルに視認性と攻略性を加味した肉付けを行った。センサーに搭載されたRGBカメラが感知した顔写真をもとに自身を反映するよう人体モデル変更し、画面内に現れたスイッチをジェスチャー動作で触れるにより進行する仕様で、測定毎に運動内容をシステム内に蓄積し、同一被験者が複数回計測を行った場合には、1日の中で最良の結果を表示する。実年齢と運動年齢を比較したアラート表示、経時的なデータの蓄積から個人のデータのグラフ化機能も搭載した。 本年度は、運動器疾患にて上肢・下肢訓練を施行中のリハビリテーション外来通院者10名に運動評価システムの試験運用を開始した。運動評価システムにて関節の可動域、運動速度、トルク、体幹部および関節の動揺性に関する統計量を算出しながら、さらに運用を拡大する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
簡易型光学センサーを用いた運動評価システムの人体モデルに、センサーに搭載されたRGBカメラが感知した顔写真をもとに自身を反映するよう人体モデル変更する、画面内に現れたスイッチをジェスチャー動作で触れるにより進行する仕様にするなど、当初の計画どおりに視認性と攻略性を加味した肉付けを行い、運動器疾患にて上肢・下肢訓練を施行中のリハビリテーション外来通院者で試験運用が開始できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
地域代表性の確立した一般住民情報を蓄積したデータベース登録者に簡易型光学センサーを用いた運動評価システムを適用し、上肢・下肢機能の調査時に、簡易型光学センサーを用いた運動評価システムを適用し、データのサンプリングを行う。サンプリングしたデータは運動機能の定量値としてデータベース内に蓄積する。その他の調査項目は握力、下肢筋力測定、体組成計による筋量・脂肪量測定、また、既往歴、生活習慣・運動習慣、に関する詳細な問診票、栄養調査(BDHQ)、膝痛関連指標(WOMAC)、腰痛関連指標(Oswestry Disability Index)、QOL関連指標(EQ5D、SF8)、要介護度調査、整形外科専門医による診察所見、身体計測、単純X線撮影(腰椎・股関節・膝関節)、血液・尿検査など多数項目に及び、これらの臨床データもデータベース内に蓄積する。これらのデータを保管することによりシステムの信頼性を高める予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
従来は自己申告に頼っていたリハビリテーション外来通院者の自宅にての運動内容、実施頻度に関して把握し、定量評価を行うことが出来るようなることを目的としたシステム構築と、検証が引き続き必要であるため次年度使用額が生じている。リハビリテーション前後の情報が蓄積した後に、データベース内の情報を解析、本システムの有用性を検討することで、リハビリテーション時の運動機能の定量評価が可能になる。 システム開発継続のためプログラマーの雇用が必要となる。このため、プログラマーに対する謝金を費用として計上するとともに、計測データ、統計処理データなどを保管するための記憶媒体購入費用を計上している。また引き続き計測データを保管するための記憶媒体費用を計上するとともに、開発したシステムより蓄積した情報を入力管理するなどの業務をおこなう必要があるので、その作業にあたる研究補助員の費用を謝金として計上している。その他システム構築に必要となるハードウエアに関しても計上している。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Physical performance, bone and joint diseases, and incidence of falls in Japanese men and women: A longitudinal cohort study2013
Author(s)
Muraki S, Oka H, Akune T, Ishimoto Y, Nagata K, Yoshida M, Tokimura F, Nakamura K, Kawaguchi H, Yoshimura N
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Journal Title
Osteoporos Int
Volume: 24
Pages: 459-466
DOI
Peer Reviewed
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