2012 Fiscal Year Research-status Report
新規薬剤開発を念頭においた齧歯類BISモニタリングシステムに関する国際共同研究
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24659707
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
原田 秀樹 久留米大学, 医学部, 准教授 (30198923)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Bispectral Index / ラット / 砂ネズミ |
Research Abstract |
実験動物を用いた基礎研究は全ての薬剤開発の初期段階において薬力学やその相互作用を検討する上で必要不可欠である。その過程で脳波に対する影響を確認する事は副作用をスクリーニングする上でも重要な必須項目である。我々は、実験動物で汎用されているラットにおいて、簡便に頭蓋外から脳波導出し既存のBIS(Bispectral Index)モニター装置に連結可能なデバイスを開発し(産業財産権申請;種別:特許願 件名:実験動物用脳波電極 特願2010-174737;久留米大学)、吸入麻酔濃度変化に対する追従性などについて検討し、本助成を用いて下記の知見を得た。1)岡山大学との共同研究を行い、本デバイスがより小さな実験動物で ある砂ネズミにおいても利用可能である事。2)当初、陽圧式人工呼吸を用い自発呼吸の影響を除した条件でのみBISインデックス利用可能と思われていたが、ラットにおいては自発呼吸下にも測定可能である事。3)より小型の実験動物であるマウスにおいては吸入麻酔によるBISインデクッスの追従性はかろうじて追う事が出来るが、心電図や呼吸によるfar field noiseが混入し正確な値を示さない事がある事。4)今後更なる改良が必要である事。これらの知見を元に、現在論文作製準備中である。以上
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
心電波形や呼吸によるインピーダンス変化などのfar field potentialの存在は、より小さな実験動物ほどその影響を脳波計測の際に受けると思われるが、現状のままの設計でも本デバイスがより小さな実験動物である砂ネズミにおいても利用可能である事がわかった。 これらの知見を元に、より小型の実験動物であるマウスにおいても純粋な脳波計測を試みたが、吸入麻酔によるBISインデクッスの追従性はかろうじて保たれるが、心電図や呼吸によるfar field noiseが相対的に大きく混入し正確な値を示さない事がある。
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Strategy for Future Research Activity |
自発呼吸によるインピーダンス変化及び心電波形の混入に関して、計測された原波形からこれらの波形をreductionする手法の開発に努める。具体的手法として 1)AD変換波形からsubtractionして更にDA変換してBISモニタ装置に入力する。 2)実験動物からのアース取りの手法(数、位置)を工夫する。 などを検討している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
これまでの研究助成により設備備品の購入、システム構築は既に終えている。したがって、本計画調書では実験動物、試薬、抗体などの消耗品および学会発表、論文発表に必要と思われる品目のみを請求している。
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