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2012 Fiscal Year Research-status Report

術後変化に対応し得る人工耳小骨の開発に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24659749
Research InstitutionEhime University

Principal Investigator

山田 啓之  愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00403808)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywords人工耳小骨
Research Abstract

当該研究では網膜剥離の治療で使用されるlabtician ophthalmics社製のシリコンスポンジを用いて行った。まず、Co2 レーザーを用いてキヌタ骨の長脚を1mm 除去後、厚さ0.6、1、2mmのシリコンスポンジを除去部位に挿入しアブミ骨底板の測定を行った。シリコンスポンジは厚さに関係なく2kHz以上の高音域でアブミ骨底板の振動は低下した。一方、800Hz以下の低音域ではシリコンスポンジの厚さが増すにつれアブミ骨底板の振動が低下した。低音域で最もアブミ骨底板が振動したのは0.6㎜の厚さのシリコンスポンジであった。続いて鼓膜陥凹を想定し、再建材料のシリコンスポンジ(厚さは0.6㎜と1㎜を使用)とキヌタ骨の間に厚さ0.15mm のスライドガラスを1 枚から3 枚挿入し、それぞれのアブミ骨底板の振動を測定した。厚さ0.6㎜の場合、スライドガラスを1枚挿入した際はアブミ骨底板の振動は増加したが、2枚、3枚と挿入すると底板の振動は低下した。厚さ1㎜の場合、スライドガラスなしで低音域でのアブミ骨底板の振動は低下したが、スライドガラスを1から2枚挿入した際はアブミ骨底板の振動は減少しなかった。しかし、3枚目を挿入した際に底板の振動は低下した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当該研究の目的は現在臨床で使用可能で、耐久性、組織適合性に優れたシリコンスポンジなどの軟性材料の伝音特性を検討し、伝音再建にとって最適でなおかつ術後変化に対応し得る人工耳小骨の開発を目指すことにある。平成24 年度はシリコンスポンジの伝音効率を解析し、鼓膜陥凹時にそれぞれの伝音効率がどのように変化するかに関して検討することができた。今後、引き続きゴアテックスなどの伝音効率を検討したり、それぞれの硬さと伝音効率の変化について検討を行う予定である。

Strategy for Future Research Activity

引き続き本研究を遂行し、検討を行う。
1)ゴアッテクスの伝音効率を解析する。モルモットの中耳を用い、下記の条件でのアブミ骨底板の振動をレーザードップラー振動測定装置にて測定する。
① 対象として正常な耳小骨連鎖のアブミ骨底板の測定を行う
② Co2 レーザーを用いてキヌタ骨の長脚を1mm 除去後、厚さ1、2、3mmのゴアッテクスを除去部位に挿入しアブミ骨底板の測定行う
③ 鼓膜陥凹を想定し、再建材料のゴアテックスとキヌタ骨の間に厚さ0.15mm のスライドガラスを1 枚から3 枚挿入する。その後、それぞれのアブミ骨底板の振動を測定する。
2)硬度計を用いて、シリコンスポンジとゴアッテクスの硬さを測定し、再建材料と伝音効率についての検討も行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

昨年に引き続き、主にモルモットや再建材料の購入費、飼育代、硬度計の購入費に使用する。また、成果発表のための出張費にあてる予定である。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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