2012 Fiscal Year Research-status Report
エピジェネティクス解析に基づいた自己結膜組織幹細胞移植の開発
Project/Area Number |
24659757
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
三村 達哉 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70463867)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | エピジェネティク / 結膜 / 幹細胞 |
Research Abstract |
本研究は、結膜の細胞の老化に関わる変化を見ることを目的としている。老化した細胞や培養細胞ではDNAレベルの変化なしに遺伝子発現が変化するエピジェネティクス化が生じることが近年明らかになっているが角膜疾患については、まだ解明されていない。本年度は、研究用ヒトドナー結膜より細胞を採取し、培養することに成功した。また、ニューロスフェアー法により選択的に未分化な細胞を採取することに成功した。採取した細胞を免疫染色ならびにRT-PCRで遺伝子発現を調べると、通常の細胞と比較して、スフェアーを形成する細胞はBrDUの取り込みが高いことを証明した。次年度は年齢によって遺伝子のメチレーションに差があるか調べるために、マウスの生後1週目の結膜とと生後10か月目の高齢マウスから、細胞を採取する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は当初の予定通り、結膜より細胞を採取し培養することに成功した。また、ニューロスフェアー法により、選択的に結膜組織幹細胞を採取することに成功した。またこれらの細胞が通常の培養結膜細胞と比較して、未分化マーカーであるネスティンの発現やBrDUの取り込みが高いことを証明し、予定通りの研究が進んでいる。今年度の結果は次年度の研究目標である、通常の培養結膜細胞と組織幹細胞のメチル化解析をするうえで、重要であると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、結膜組織中細胞、組織幹細胞および分化した細胞における分化度をRT-PCR、免疫染色、Western Blotting、蛋白解析などの手法により遺伝子発現を比較する。 組織中細胞、組織幹細胞、分化した細胞のDNA、ヒストン、クロマチンのメチレイションパターンのマイクロアレイおよびChIP法による解析を行うためのサンプルを採取する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究用輸入ヒト結膜およびヒト角膜と移植用および結膜、角膜摘出用の動物を購入する。また、培養実験、遺伝子発現実験に対する、試薬の注文を含めて、物品費(消耗品)として直接経費90万円を使用する予定である。
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Research Products
(10 results)