2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24659800
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Research Institution | Ehime Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
佐川 輝高 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教 (90162320)
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Keywords | ABO型 / 唾液 / ELISA / 血液型判定 / 分泌型 / 非分泌型 |
Research Abstract |
昨年度より継続して作製しているマウスモノクローナル抗体は、抗A抗体2株、抗B抗体1株の合計3株についてクローニングへまでこぎつけた。しかしながら、3株とも市販抗体との動態の差を調べている段階で抗体産生が止まってしまった。また、あまりにもモノクローナル抗体作製の効率が悪いので、色々調べた結果、本学の動物飼育条件や培養室の条件がモノクローナル抗体作製に不向きである事が判明し、現在、それを改善し、新たに抗体作製を再開した。 このような状況であったので、抗体カラムによる抗原の精製は市販抗体を用いて行ったが成功しなかった。抗体のゲルへの結合は起こっていると考えられるので、抗体の量的な問題かもしれないと考えられた。計画していたHPLCが故障、大学での修理が不可能であるため、低速クロマトシステムを購入し、イオン交換、分子篩にて抗原の分離を行った。この分離抗原を電気泳動で調べたところ分子量は50万以上であった。ELISAの抗原として活性を持っているが、溶液の状態では一ヶ月で失活していまった。しかし、ELISAプレートに固着させた状態であれば一ヶ月以上活性を維持しつづけた。 日本人の非分泌型ABO血液型抗原に関しては、わずかながら抗原を産生しているので、本研究で開発した方法で検出が可能であり、反応の強度で分類も可能であった。B型抗原に関しては市販のモノクローナル抗体では非分泌型Bは検出することが出来なかった。しかしながら、ポリクローナル抗体を用いることで検出だ可能であった。このことからも、日本人非分泌型B抗原を検出できるモノクローナル抗体作製の必要があると考えられた。ルイス抗原に関してはIgG型抗体を用いた場合とIgM型抗体を用いた場合で型分布が全く異なる結果となった。 唾液、頬内側の上皮細胞を用いたがABO型以外の血液型検出に成功していない。また、唾液による抗ABO抗体検出にも成功していない。
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