2013 Fiscal Year Research-status Report
グリコーゲンの新たな機能の解明ー歯胚・骨形成促進剤としての臨床応用に向けてー
Project/Area Number |
24659810
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
依田 浩子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (60293213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中富 満城 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10571771)
田中 みか子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (20361909)
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Keywords | グリコーゲン / 歯胚形成 / 骨形成促進剤 / グリコーゲン代謝 |
Research Abstract |
本研究では歯胚における細胞内グリコーゲンの蓄積意義を解明するとともに、細胞内グリコーゲン蓄積作用を持つ酵素合成グリコーゲン(ESG)を歯胚・歯槽骨形成促進剤として臨床応用することを目指して、作用メカニズムの解明からin vivoでの有効性の検証までを行うことを目的とした。平成25年度には以下の研究結果が得られた。 1. ESG添加による歯髄細胞の細胞増殖、分化誘導実験:生後マウス臼歯の歯髄初代培養細胞を樹立後、ESG添加の有無による細胞増殖、分化への影響について検索した。その結果、ESG添加により、象牙芽細胞分化マーカーであるDSPPとALP, 細胞増殖マーカーのサイクリンD1、ならびにグリコーゲン代謝関連分子の遺伝子発現の上昇が確認された。 2. ESG添加による歯胚器官培養実験:胎生13日齢のマウス下顎臼歯歯胚を摘出し、ESG添加の有無による歯胚発育への影響を検討した。その結果、ESG添加により歯胚発育が促進され、エナメル芽細胞分化も促進されることが明らかとなった。 3. ESG全身投与下での歯胚移植実験:ESGを飲水にて全身投与した状態で歯の移植実験を行い、ESG飲水群および非飲水群で歯髄治癒過程を比較した。その結果、ESG飲水群で有意に歯髄治癒が促進された。 前項までの実験結果より、ESGがマウス歯胚発育ならびに歯髄創傷治癒を促進されることが解明された。 次年度は、さらにESGの臨床応用を見据えた動物実験を追加し、論文作成により国内外に公表したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度の研究計画の一つである、マウスを用いたin vivoでのESGの歯胚発育、骨組織促進効果の判定実験において、実験手技によるデータのバラツキが生じている。新たな動物実験モデルを追加して、研究データの再現性を確認する必要性が生じたため、期間延長により平成26年度にも動物実験を追加した後、論文投稿による研究成果の公表をすることになったため。
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Strategy for Future Research Activity |
追加実験;酵素合成グリコーゲンの歯周病モデルマウスを用いたin vivo解析: 歯周病モデルマウスの歯槽骨欠損部にESGの添加する実験を各種手法で検索する。 研究期間全体の結果を総括し、マウス歯胚発育とグリコーゲン代謝との関連性を解析し、細胞内グリコーゲン代謝の促進作用を持つESGが歯胚発育に及ぼす影響について、作用メカニズムの解析およびマウスモデルを用いたin vivo投与実験による有効性について論文発表を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の研究計画の一つである、マウスを用いたin vivoでのESGの歯胚発育、骨組織促進効果の判定実験において、実験手技によるデータのバラツキが生じている。新たな動物実験モデルを追加して、研究データの再現性を確認する必要性が生じたため、期間延長により平成26年度にも動物実験を追加した後、論文投稿による研究成果の公表をすることになったため。 新たに追加する動物実験にかかる費用、ならびに論文作成時の外国語論文の校閲料、研究成果投稿料に使用する。
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Research Products
(9 results)