2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規自己免疫マーカーによるシェーグレン症候群の確定診断法および予後診断法の開発
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24659839
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
新垣 理恵子 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (00193061)
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Keywords | 自己免疫疾患 / シェーグレン症候群 / 自己免疫マーカー / 自己免疫疾患モデルマウス / 確定診断 / 予後診断 |
Research Abstract |
界からの異物(病原体等)の侵入を排除する免疫システムが破綻し、自己に対して免疫応答を引き起こしてしまう自己免疫患者は年々増加している。多くの患者のQOLが低下しているにも関わらず、その診断法は限定的であり、病因論に基づいた診断技術の開発には至っていない。自己免疫疾患の発症の原因及び要因は単一ではなく複数の因子が密接に関連しているため発症年齢、経過、臨床症状、病態など患者個人によって様々であり、正確な自己免疫疾患の診断を行うのは困難な点が多い。本研究では従来の自己免疫疾患の検査診断方法に加え、病態の発症機序の基づいた複数の分子群(自己免疫マーカー)を用いることにより、疾患の特異性、病勢、予後などを正確に把握することができる診断マーカーを追求することを目的とした。 シェーグレン症候群モデルマウスの唾液・涙液中の各種サイトカイン・ケモカインをLuminex用いて測定したところ、シェーグレン発症群においては炎症抑制性サイトカインIL-10の減少、逆に炎症性サイトカインIL-1beta等の上昇がみられた。またVEGFの著明な減少、涙液においては抗菌物質lactoferrin分泌の減少が観察され、Th1型の炎症環境に傾き、機能障害等の病態が涙液・唾液中に反映されていることを示しており、侵襲性の少ないサンプル(唾液・涙液)から、種々の病態情報を得ることが可能であることが解った。また発症群では唾液腺周囲や脂肪組織においてM1マクロファージが優位に増えていることを認めた。唾液・涙液中にはリンパ球等の免疫担当細胞が多く含まれており、これらの解析からも唾液・涙液中のTh1型への偏りを確認することができている。これらの診断マーカーを組み合わせて、時間経過・性差のなどを考慮して唾液・涙液サンプルからの新しい診断方法の確立を今後も追求して行きたいと考えている。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] In vivo effect of multi-wall carbon nanotubes on immune system2013
Author(s)
Yamada Koichi, Akihiko Iwasa, Tomoyuki Kondo, Mie Kurosawa, Rieko Arakaki, Akiko Yamada, Yasusei Kudo, Y Taquahashi, A Takagi, J Kanno and Naozumi Ishimaru
Organizer
6th International Symposium on Nanotechnology,Occupational and Environmental system
Place of Presentation
名古屋国際会議場( 愛知県名古屋市)
Year and Date
20131028-20131031
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