2013 Fiscal Year Research-status Report
要介護高齢者の食形態診断をアシストできる咀嚼能力評価法の確立
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24659860
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
皆木 省吾 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80190693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 悟郎 岡山大学, 大学病院, 講師 (00172635)
沖 和広 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (00346454)
兒玉 直紀 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70534519)
前田 直人 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10708051)
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Keywords | 咀嚼能率 / 咀嚼能力 / 粒度解析 |
Research Abstract |
これまでに咀嚼能力の評価法については多数の研究が行われている。日本国内においては,グミゼリーを用いたグルコース溶出評価法,色変わりチューインガムを用いた混合能力の評価,ATP顆粒剤を用いた方法等が検討されている。基本的に,実際の咀嚼を評価するためには通常の食品を用いた実際の咀嚼を評価することが望ましいが,咀嚼という現象自体の複雑性,さらには混合咀嚼物の再現性の ある評価が困難であったことから,規定の被験食品が用いられることが主流になっている。その具体的臨床応用に関する目的は多岐にわたっている。世界の超高齢社会を牽引する日本においては、要介護高齢者のニーズに直結した咀嚼能力評価の目的設定が必要とされている。本研究の命題は、要介護高齢者において、食形態を『ミキサー食』から『刻み(キザミ)食』に改善できるか、および『刻み(キザミ)食』から『ひと口大食』に改善できるかという客観的咀嚼評価法の確立である。したがって本研究は、この臨床判定を行えるように、特定の被検食ではなく日常摂取する食材料を対象として咀嚼能力を正確に評価できる計測方法の確立を目的とする。なお,本計測は自動計測,かつ小型・軽量の計測器を目指し,全国の高齢者施設で容易に実施され得る基盤確立を目指す。 平成25年度には,食塊粒子の処理方法についてその実務的な手順を含めて確立することができた。また、高齢者施設において提供されている普通食、一口大、荒刻み食、刻み食、ミキサー食について、本システムを用いて咀嚼前の粒度計測を行うことができた。さらに、健常高齢者を被験者として食塊粒子の解析を実施することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
粒度解析に必要とされる粒子処理について順調に条件設定が確立した。さらに高齢者施設において提供されている食事のグレード別の粒度調査も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
1)引き続き混合咀嚼に関する健常成人を対照とした解析を進行させる。 2)高齢者を対象として、高齢者の混合咀嚼に関する咀嚼塊の粒子解析を実施する。 3)進行に応じて、要介護高齢者の咀嚼塊の解析を実施する。 4)研究の総括を行う
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品を予定より安く購入できたためわずかに未使用額が生じた。 H26年度末には未使用額は発生しない予定である。H26年度にはH25年度の次年度使用額である628円を,必要消耗品の購入時にその一部として使用する予定である。
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