2013 Fiscal Year Research-status Report
白金ナノコロイドとキマーゼ阻害薬を応用したドライマウス用粘膜活性保湿ジェルの創製
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24659863
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
村田 比呂司 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40229993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 正宏 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00294570)
黒木 唯文 長崎大学, 大学病院, 助教 (70404225)
山下 利佳 長崎大学, 大学病院, 助教 (50336179)
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Keywords | 歯学 / 保湿ジェル / ドライマウス / 白金ナノコロイド / 粘膜活性 |
Research Abstract |
65歳以上の高齢者のうち56.1%がドライマウス(口腔乾燥症)を自覚しており(厚生労働省長寿科学総合研究事業「高齢者の口腔乾燥症と唾液物性に関する研究」)、さらに高齢義歯患者では顎堤が高度に吸収し不動粘膜(角化歯肉)が不足していることが多い。唾液や口腔内の不動粘膜は義歯の維持・安定性に非常に重要な役割を果たしている。本研究では国内外を通じて初の試みとなる、①抗酸化作用による粘膜損傷治癒作用を有する白金ナノコロイドと②不動粘膜を増大させると考えられるキマーゼ阻害薬(瘢痕化抑制剤)を応用したドライマウス用粘膜活性保湿ジェルを創製することを目的とする。 平成24年度は市販保湿ジェル、クリームタイプ義歯安定剤、粉末タイプ義歯安定剤、リライン材等のレオロジー評価を行った。これらに関連した内容を日本補綴歯科学会、日本歯科理工学会等で成果発表を16件ほど行った。 平成25年度は日本補綴歯科学会、日本歯科理工学会等で7件の発表、誌上発表(欧文誌2件:うち1件はaccept、その他6件)を8件行った。主として上記材料の成分とレオロジーとの関係に関する内容および総説等である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
保湿ジェルや義歯安定剤のレオロジー特性を中心とする理工学的実験は進んだが、粘膜損傷治癒に関する実験は現在予備実験の段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、主として白金ナノコロイドとキマーゼ阻害薬の作用を中心に実験を行う予定である。またレオメーターを用いた保湿ジェルの動的粘弾性の計測も行う予定である。最終的には粘膜治癒促進効果を有する保湿ジェルの成分を決めたいと考える。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初、保湿ジェルの物性評価を行い、その後生物学的評価を行う計画であった。しかしながら、粘弾性特性等の物性評価が長引いたため、生物学的評価を行うことができず、本評価に必要な物品等の購入を控えたため。 次年度は本年度評価できなかった生物学的評価を行う予定で、本評価に必要な物品を使用する計画である。
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Research Products
(14 results)