2014 Fiscal Year Annual Research Report
細胞親和性を担持させたセラミックスと海洋性コラーゲンを用いた歯科治療の新規開発
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24659879
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
池田 香 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 客員研究員 (20578330)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | フィッシュコラーゲン / セラミック坦体 / E-cad-Fcキメラタンパク質 / 象牙質再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題の目指すものはヒト歯髄幹細胞を分取・増幅し、固定型E-cad-Fcキメラタンパク質を用いた単一細胞レベルで分散させ、未分化状態を維持させながら増殖させ細胞接着分子と共に、歯冠形態に加工したセラミック製担体に播種して細胞付着後、in situにおいて象牙芽細胞に分化させ、新生される細管象牙質再生の有効性、安全性・安定性を検証することであった。 研究成果としては、セラミック坦体の作製および象牙芽細胞―担体複合体の形成についてCEREC ACにて通法に従って全部被覆冠形態のオールセラミック冠を試作した。次いでE-cad-Fcキメラタンパクマトリックスを用いた歯髄幹細胞の継代培養によって効率的に細胞増殖を目指した結果、単一細胞レベルで分散しながら未分化維持増殖させ、適宜フローサイトメーターおよびリアルタイムPCR法にて、NanogやOct3やSox2遺伝子発現状況について検証し未分化性の維持を確認できた。 前臨床試験としての実験動物への細胞移植を行うに当たり、免疫抑制マウスを用い下顎骨表面より切歯歯根表面に露髄面を形成後、CAD/CAMにて光学印象後、適合するセラミック体を作製した。その後上記三次元象牙芽細胞―セラミック坦体複合体を培養調整し、最適な時期に移植留置し、その際露髄面に接するようにFCPゲルを象牙芽細胞遊走因子や細胞成長因子を注射シリンジを用いて、間隙ができないよう密接に注入する。その後経時的な(移植後1~24週を目安)露髄面での細管性新生象牙質形成度について50kv、0.75mAの条件下で実験動物用マイクロCTにて時系列的な画像解析を行うと共に、ALP, Osteocalcin,BMP-2およびBSPやDSPをマーカーとしたin situ hybridization法にて組織内の移植象牙芽細胞の局在性および新生象牙質基質産生を病理組織学的に証明できた。
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Research Products
(2 results)