2013 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的相同性に基づく口腔癌頸部リンパ節転移経路の解析
Project/Area Number |
24659888
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
鵜澤 成一 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (30345285)
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Keywords | リンパ節 / 転移 / 口腔 / 遺伝 / ゲノム / 癌 |
Research Abstract |
口腔扁平上皮癌の発癌と進展過程においては、遺伝子のコピー数変異(CNV)が高頻度に認められる。そこで、われわれは、高密度(一塩基多型)SNPs Microarraysを利用して、口腔癌のホルマリン固定パラフィン包埋 (FFPE) 組織標本を利用し、全染色体上の約60万か所を超えるコピー数変異を解析し、原発巣と複数の転移リンパ節巣間のコピー数変異の一致率を検討することにより、原発巣内のheterogenityが転移巣形成にどのような影響をあたえているのか検証した。対象症例として口底癌同時性頸部リンパ節転移例を用いた。原発巣、3つの領域(レベルIA,IB、III)の頸部リンパ節転移巣のFFPE標本よりDNAを抽出・精製し、修復したDNAをHuman OmniExpress_FFPE-12(Illumina)を用いて全ゲノムを対象にジェノタイピングアッセイし、ゲノム上約69万か所のSNPs部位のCNVを評価した。その結果、同じ原発巣から生じ、臨床的に同時性と評価された転移リンパ節内の癌細胞であっても、その染色体上の領域のコピー数変異の内容は大きく異なることが判明した。しかし、原発巣と同時性あるいは異時性頸部リンパ節転移巣との相同性についてはコントロールがなく、さらに多くの検体を解析してゆく必要があることがわかった。そこで、本年度は、舌癌原発巣5例、それらの同時性1例、異時性4例の頸部リンパ節転移巣FFPE標本よりDNAを抽出・精製し、DNAの修復を行わないで網羅的遺伝子解析が可能とし、癌検体に特化したマイクロアレイ:Oncoscan(Affymetrix)を用いて解析した。その結果については、現在科解析中である。
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Research Products
(4 results)