2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24659901
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
平塚 博義 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50165180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出張 裕也 札幌医科大学, 医学部, 講師 (00381260)
道振 義貴 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (00457722) [Withdrawn]
宮崎 晃亘 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (10305237)
荻 和弘 札幌医科大学, 医学部, 講師 (40433114)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 口腔がん / がん幹細胞 / ワクチン / ALDH1 |
Outline of Annual Research Achievements |
がん幹細胞は腫瘍の維持、再発・転移に必須であると考えられている。そのためがんを治癒させるにはがん幹細胞を根絶することが不可欠である。がん幹細胞マーカーに関しては全てのがん幹細胞に共通するマーカーは明らかではなく、口腔扁平上皮癌のがん幹細胞マーカーとしてCD44陽性細胞が報告されているが、議論のあるところである。本研究では口腔扁平上皮癌細胞を材料にALDH1(アルデヒドデヒドロゲナーゼ1)強陽性細胞をがん幹細胞として分離し検討を行った。ALDH1強陽性細胞は細胞株によりばらつきがあるものの12.2%~28.4%の分離が可能であった。口腔扁平上皮癌からがん幹細胞の分離は本研究の最も重要な計画の1つであり、これを用いてがん幹細胞マーカーの発現を検討した。上記の方法で分離したALDH1強陽性細胞ではSOX2, Nanog, POU5F1の発現がmRNAレベルで上昇していることが確認された。さらに、NOD/SCID免疫不全マウスで造腫瘍能を検討したところ、高い造腫瘍能を示した。以上のことから、ALDH1強陽性細胞群にはがん幹細胞の特徴を持った細胞が分離されているものと考えられた。ALDH1強陽性細胞と弱陽性細胞を比較するためマイクロアレイで網羅的解析を行ったところ、分化および細胞増殖に関わるいくつかの遺伝子で発現の上昇が認められた。また、がん幹細胞に特異的なFAM83B由来の新規のナチュラル抗原ペプチドの同定を開始した。今後の研究方針として、がん患者さんの腫瘍組織からがん細胞株を樹立し、がん幹細胞を分離する。同じ患者さんの末梢血リンパ球と混合培養することによって自家がん幹細胞と細胞障害性 T 細胞(CTL)クローンのペアを樹立し、このがん幹細胞に発現する遺伝子ライブラリーを作成し,CTL クロー ンの活性化を指標とした発現クローニング法によってがん幹細胞抗原遺伝子をスクリーニングする実験を計画している。
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[Presentation] Identification of long non-coding RNAs potentially involved in oral squamous cell carcinoma.2014
Author(s)
Koyo Nishiyama, Reo Maruyama, Kosuke Takeda, Takahumi Nakagaki, Takeshi Niinuma, Kazuhiro Ogi, Hironari Dehari, Akihiro Miyazaki, Masahiro Kai, Yasushi Sasaki, Takeshi Tokino, Hiromu Suzuki, Hiroyoshi Hiratsuka
Organizer
第73回日本癌学会学術総会
Place of Presentation
パシフィコ横浜(神奈川県・横浜市)
Year and Date
2014-09-25 – 2014-09-28
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