2014 Fiscal Year Annual Research Report
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24659910
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山城 隆 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (70294428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 剛志 岡山大学, 大学病院, 講師 (90534793)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | オートファジー / 骨代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
オートファジーは、細胞内のバルク分解を担う系であり、異常タンパク質を分解することで、様々な生命現象に関与している。一方、骨芽細胞は骨基質を多量に分泌し、その際に生じた不正なタンパクを除去する機構が発達している細胞である。これまで我々は骨代謝とオートファジーの関連性についての研究を進めてきた。そしてその研究成果から、オートファジーは骨形成時よりむしろ骨組織完成後の品質維持に関連が深いことがわかった。しかし現在まで、オートファジーが骨代謝疾患に関わるという報告は存在しなかった。我々は、成体まで正常に成長した後に骨組織特異的にオートファジーを不活化できるマウスを作製することで、骨組織完成後の品質維持におけるオートファジーの役割を検討した。 本研究では、骨特異的なTwist-Creを用いて、Twist2プロモーター化においてAtg5がノックダウンされる骨特異的Atg5コンディショナるノックアウトマウスを作成した(Twist2-Cre;;Atg5 fl/flマウス)。Atg5ノックアウトマウスは胎生致死であったものの、骨特異的Atg5コンディショナるノックアウトマウスは胎生致死ではなかったため、骨の解析が可能でった。生後5wの頭蓋冠および下肢の長管骨の骨梁をmicro CTおよび組織切片にて、微細な骨の構造の変化を検討したその結果、Atgミュータントにおいて、骨梁における表現型は観察できなかった。 今回、Twiest2プロモーターを用いた、骨代謝疾患モデルの確立はできなかったものの、近年、オートファジー関連の分子の遺伝子改変動物において骨における表現型が他研究グループから報告されている。今後、オートファジーが骨代謝に果たす役割の詳細の解明が望まれる。
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