2012 Fiscal Year Research-status Report
効率的な歯の移動様式の確立に向けてー最適な矯正力と作用様式についてー
Project/Area Number |
24659915
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
溝口 到 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (20200032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 一夫 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (20316269)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 光学印象 |
Research Abstract |
本研究課題で開発する光学印象システムは白色光を用いるため、エナメル質表面の光の散乱を防止する何らかの表面処理が必要なり、二酸化チタンを主成分とする表面処理剤を新たに開発し、その処理性能の評価を行った。歯表面の処理層の厚さをいかに薄くするかということが非常に重要であり、塗布器材に改良を加え、より効果的な塗布が行なえるようになった。また、スキャナーの検知像の動的なレジストレーションが可能なアルゴリズムの設計開発を開始したが、システムへの実装は今後の課題として残っている。 システム精度の客観的な評価では、ベイス統計学の手法による誤差伝搬解析を行うが、その全段階として高精度のコーンビームCTによる三次元仮想モデルとの比較を行った。本研究において改良を試みている光学スキャナーの精度はに上に高く、その他の非接触三次元計測器との比較においても十分な精度と信頼性を明らかにすることができた。 歯の移動解析システムでは、Finite Helical Axis系を用いた新しいアルゴリズムを開発したが、歯の移動量が比較的小さい場合の変換マトリックスの正規化に対するより正確なアプローチ法の開発が必要なことが分かってきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究分担者である林准教授のアルゴリズム開発が順調に進み、またシステムへの実装に関しても大きな問題が生じなかったため、おおむね順調に研究が遂行されている。
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Strategy for Future Research Activity |
一般的にFHA系は回転移動が非常に小さい場合は、測定誤差の影響を受けやすく、計算結果が不安定なる。よってFHA系単独で解析システムを構築した場合、どの程度計測誤差を受けるのか、また空間変位マトリックスを正規化し直した場合の解析精度の検証を行う。また異なる座標系に補助的にFHA系を組み込んだ場合の解析精度を検討する。また実際の運用を行う場合、無駄な計算処理をなくし効率的な解析が行えるようなシステムの構築を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今後はさらに高度な数値解析が必要になるため、高密度GPUコンピューティングシステムを構築し、システムをアップグレードしていく。また並列コンピューティングプロセッサの使用も考慮する。
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