2014 Fiscal Year Annual Research Report
効率的な歯の移動様式の確立に向けてー最適な矯正力と作用様式についてー
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24659915
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
溝口 到 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (20200032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 一夫 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (20316269)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 非線形有限要素法 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、さらに研究を発展させるべく、すでに報告されている実際の患者における矯正学的歯の移動の実測値データを参考に、骨リモデリングを考慮した長期的な矯正学的歯の移動を非線形有限要素法にて解析を行なった。また、臨床的に頻度の高いスライディング・メカニクスによる上顎犬歯の遠心移動を想定し、「歯根膜実質の血管容積をこえる体積歪による循環障害が硝子様変性をもたらす」との仮説のもと、荷重の大小が歯周組織のリモデリングや歯の移動に及ぼす影響について解析を行った。長期的な歯の移動に関する新たな解析手法の開発の予備解析としては、歯根膜の構造的特徴のモデル化と過去に報告された歯の初期変位を参考にした歯の非線形挙動の忠実な再現、および歯周組織のリモデリングに関する適切な力学モデルの作成を行い、次にリモデリングモデルに対する実用性に鑑みたワイヤーのたわみやワイヤー・ブラケット間の接触関係の力学モデルの組み込み、矯正装置を装着したモデル解析と過去の報告との歯の移動挙動の比較を行い、用いた解析手法の妥当性について検討した.さらに過去に報告された荷重と歯の移動比率についての仮説との比較検討を行い,今回の研究結果より導き出した荷重の変化に対する歯の移動率についての新たな仮説の定義を試みた。
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