2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24659922
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
吉江 弘正 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20143787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 哲夫 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (00215344)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 歯周炎 / サイトカイン / 標的療法 / リウマチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、全身・歯周局所で高いインターロイキン6(IL-6)、腫瘍壊死因子(TNF)レベルの関節リウマチ(RA)を伴う歯周炎患者を対象にIL-6、TNFの標的療法を行い、歯周組織の炎症・破壊レベルの変動を検証し、全身・歯周局所のIL-6・TNFコンポーネントとの関連性を解明することである。 最終年度である本年度は、インフォームドコンセントが得られIL-6受容体標的療法を予定していて、歯周炎を伴うRA患者20名を対象に、臨床指標として歯周検査およびRA活動度検査を実施後、末梢血液を採取し、臨床検査結果および血清IL-6コンポーネントを比較した。 その結果、IL-6受容体標的療法導入前と比べて、導入後ではRAの指標(RA活動度、疼痛の視覚的評価スケール、血清中の抗環状シトルリン化ペプチド抗体価、リウマトイド因子レベル)は有意に改善した。一方、臨床的歯周状態(歯肉炎指数、出血指数、歯周ポケット深さ、付着レベル)についても同様に有意な改善が認められたが、歯垢の付着レベルについては同標的療法の導入前後で同等であった。また、血清中のIL-6および可溶性IL-6受容体レベルは導入後に有意に増加したものの、sgp130レベルは一定であり、TNF-alphaおよびマトリックスメタロプロテアーゼ-3レベルは減少傾向であった。 以上の結果から、IL-6受容体標的療法により一時的に血清IL-6レベルは増加するものの、結果的に、その他の炎症性サイトカインは抑制され歯周組織の炎症レベルは軽減する可能性が示唆された。この標的療法による歯周炎改善の作用機序の検証にはサイトカインシグナル伝達における影響をさらに検討する必要がある。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Periodontal and Serum Protein Profiles in Patients with Rheumatoid Arthritis Treated with Tumor Necrosis Factor Inhibitor Adalimumab.2014
Author(s)
Kobayashi T, Yokoyama T, Ito S, Kobayashi D, Yamagata A, Okada M, Oofusa K, Narita I, Murasawa A, Nakazono K, Yoshie H
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Journal Title
Journal of Periodontology
Volume: 85
Pages: 1480-1488
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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