2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24659934
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
森田 学 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40157904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江國 大輔 岡山大学, 大学病院, 講師 (70346443)
友藤 孝明 岡山大学, 大学病院, 講師 (80335629)
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Keywords | 通電刺激 / 歯周組織 / コラーゲン分解 / 破骨細胞 |
Research Abstract |
歯周病動物実験モデルを使った研究により、歯周病を呈する歯肉への通電刺激により,歯周組織のコラーゲン分解や破骨細胞の分化が抑制されるとともに,破壊された歯周組織の再構築が促進されることが示唆された。すなわち、50 μA通電群と100 μA通電群のMMP-3,MMP-8,MMP-9,TIMP-2およびTIMP-3の遺伝子発現は,いずれも0 μA群(通電無し)と比べて半分以下であった。歯槽骨表面において,50 μA通電群と100 μA通電群におけるRANKL陽性細胞数は0 μA群と比べて少なかった。 平成25年度は、ヒト歯肉への通電刺激の影響を検討した。歯肉炎を有する学生30名を対象に10名ずつ,①通電+振動群(通電と振動が同時に起こる歯ブラシを使用)、②通電群(通電のみで、振動しない歯ブラシを使用)、および③対照群(通電も振動も無い歯ブラシを使用)に無作為に割り付けた。その結果、平均PPD(歯周ポケット深さ)と平均CAL(アタッチメントレベル)は,通電+振動群,通電群,および対照群のいずれも2週間後にはベースライン時よりも小さな値を示したが,有意差はなかった。一方,2週間後におけるベースライン時からの値の変化の大きさは,PPDとCALのいずれの指標も,通電+振動群,通電群,対照群の順に大きくなった。BOP(プロービング時出血)陽性率は,通電+振動群において,2週間後の値はベースライン時よりも有意に小さくなった。以上のことから,通電+振動群は他の2群よりも歯肉炎を改善させる効果が高いと考えられる。
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