2014 Fiscal Year Annual Research Report
看護職専門の外部EAP機関設立を目指した看護職のメンタルヘルスケアプログラム開発
Project/Area Number |
24659944
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
渡邊 岸子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (10201170)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 看護職専門 / 外部EAP機関 / メンタルヘルスケア / ホリスティックケア / 身体的ケア / 精神的ケア / 社会的ケア / スピリチュアルケア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、看護職のメンタルヘルスケアの「事業場内外資源によるケア」では、看護職専門の支援内容・方法を整備した公的および民間の専門支援機関が存在しないことに着目した。「看護職専門のメンタルヘルスケアプログラム」を開発し、その必要性を周知することを目的とした。看護職の支援には、身体的・精神的・社会的・スピリチュアルな側面からの支援と、それらのつながりとバランスの回復・維持というホリスティックケアの視点が必要であると考えた。特に、身体的ケアおよびスピリチュアルケアについての支援と各側面のつながりとバランスを回復・維持し、看護職のメンタルヘルスケアとして成果をあげることが必要といえる。 本研究においては、基礎的研究として、感情労働、共感疲労、自律性、レジリエンス等の視点から、看護職特有のメンタルヘルスの課題を看護職自身の語りからその体験過程を検討した。実践的研究においては、公開講座の開催および病院看護部との連携のもとに、身体的ケアを中心とする支援方法を実施し評価した。身体的ケアとしては、骨盤ケア、アロマセラピー、動作法等である。また、スピリチュアルケアとしては、ディグニティセラピーを導入した。身体的ケアは、自らの身体への気づきを手がかりに、他人のためだけでなく、自分自身をケアすることの必要や内的な思いを自覚する機会となっていた。ディグニティセラピーにおいては、看護師として体験したスピリチュアルペインを語ることで、自分の存在や大切なものについて語り、これからの進む方向について考える機会となっていた。 平成26年度においては、4回の公開講座と、新潟県内の看護職を対象にプログラム開発についての説明会を開催した。参加者からは、基礎的研究に関する情報提供、多様な支援プログラムの紹介、センター化による相談システムに関心が示され、今後さらに具体的な情報提供と支援を求めていることが明らかとなった。
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Research Products
(7 results)